フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

明暗

2015-01-21 20:22:13 | Weblog
今日の新聞、特にスポーツに関して、明暗、二つの大きな記事が混在しています。明は共にオーストラリアから、テニスの全豪オープンで錦織選手が初戦を突破、今後がさらに楽しみです。もう一つの明はサッカーアジア杯で日本がヨルダンを破って決勝トーナメント進出を決め、連覇に一歩近づきました。これが明だとすると、暗は日本柔道界の重鎮だった斉藤仁さんが54歳という若さで亡くなったことです。「エベレストには登ったが、まだ富士山には登れない」という斉藤さんの名言が有名です。エベレストというのはもちろん日本柔道勢としては初の五輪2大会連続金メダルを獲得したことです。富士山は全日本選手権での優勝のことです。柔道界のONとか相撲の柏鵬と例えられた、山下泰裕さんに選手権では勝てなかったことを指します。山下さんは斉藤さんを悼んで「今でも心と心はつながっている」と話していますが、やはり柔道界を牽引する両輪として共に日本柔道を再生したかったでしょう。引退記者会見での男の引き際について語った斉藤さんが浮かんでいます。
ご冥福をお祈りします。

福耳

2015-01-20 22:21:35 | Weblog
世に盗人の種は尽きまじ。と言いますが、毎日毎日本当に犯罪が多いですね。取り締まる警察の苦労がよくわかります。警察の用語で「見当たり捜査」という言葉があります。街頭とか、駅、パチンコ店で数百人分の顔写真を頭に焼き付け、人波の中からスレ違いざまに指名手配犯を見つけ出す捜査です。この捜査のポイントは「変化しない目と耳」だそうです。どんなに変装しても、また歳月が経っても、目と耳は変わらないからだそうです。
耳というと私の耳たぶは大きくてよく「福耳」と言われます。この大きくて縦に長い耳たぶは一生お金に困らないとよく言われます。決してそんなことはないのですが、その理由はなんだろうと気になって仕方ありません。調べて見ました。うがった意見がありました。耳が大きいと他人の話がよく聞こえる。情報が他人より多く入るとそれを生かしてチャンスをつかみ、仕事に成功して裕福になる。こういう流れから福耳という言葉が誕生したそうです。何もしないでもお金が入ってくるなんてあり得ませんよね。

寒いね

2015-01-19 23:57:15 | Weblog
寒いわけです。明日が大寒。明日から立春までが一年で一番寒い時期です。寒さの代表は明治35年の旭川でマイナス41.0度ですから、我々が寒いというのはおこがましいでしょうか。
「星のささやき」という言葉があります。シベリア地方の言葉で、マイナス50度以下になると吐く息が凍ってサラサラと音をたてます。この音のことを「星のささやき」と名付けたそうです。この地方では霧までが凍って、街全体がミルクをまいたようになるそうですから、神秘的な寒さと言えますね。日本はシベリアほどの寒さにはなりませんがそれでも旭川や帯広などではマイナス15度以下になると、空気中の水蒸気が凍って大気中を浮遊する「ダイヤモンドダスト」現象が見られます。浮遊する水蒸気の氷が太陽に輝いてキラキラ見えるわけですよ。まあ、中途半端さを超えるとなにもかも幻想的にみえるのが気象の面白さかもしれませんね。ダイヤモンドダストを見にわざわざ遠くから出掛ける人もいるくらいですからね。その場で生活している人とは全く感想が違うでしょうがね。

断り方

2015-01-18 23:57:06 | Weblog
新しい週、会社に行くのが嬉しくてしょうがない人がいれば、嫌だなあ、また一週間が始まると嘆いている人様々でしょう。推察するに、後者の人は、恐らく断り下手だと思いますね。上司が言うことは何であろうと断れず苦手なジャンルでもひき受けてしまい、結果、ストレスを溜めてしまうことが多いのでしょう。命令をする側のデスクワークは他の仕事が見えづらく、状況が把握出来ていないので簡単に仕事をふってしまうのです。ですから打診された時に、今は自分はどんな状態であることをきちんと説明することが大切です。
さて断り方です。相手が困って貴方に頼んでくるのですから、それは理解できることを伝えた上で、自分の状態はこうであると説明するべきなんですね。また、全部はひき受けられないけれども、一部はできることをはっきり言うのも一つの方法です。職場以外でも色んな事例で断り方が難しい問題がありますが、基本ははっきりと断ることです。後で後悔しないことが何より大切です。

笑顔

2015-01-17 21:56:09 | Weblog
久しぶりに自宅休養です。疲れがたまっているので丁度いい休養だと思って過ごしました。そんな中でふと思ったことは、どんな時にも自分で落ち込まないようにしようということです。その方法の一つは、鏡を見て無理にでも笑顔を作って見ることです。笑顔には不思議な力があるようです。自分の笑顔を見てるだけで心が和らぐのです。作り笑いなんてと思いがちですが、作り笑いの光りが身体全体を照して気持ちが明るくなるんです。自宅の中で一人笑いでもそうですから、仕事場での中で笑顔を保つと周りにも連鎖して仕事場全体が明るくなるのです。
笑顔は表情のプラス志向です。それと同じように、普段の言葉使いでプラスの言葉を意識的に使うようにすれば元気が出て来ます。意識していないと、人間はマイナス言葉で表現することが多いですね。ですから、その習慣を変える為に、意識的に良い言葉、美しく響く言葉、明るい言葉を特に選らんで使うようにすると良いサイクルに取り囲まれるようになりますね。

忘れる

2015-01-16 23:23:38 | Weblog
いやはや、忘れることが多くなりました。昔、何かの本で「忘れの名人」になれと読んだことがあります。現代人は忘却の効を知らない。あまりにも忘れること捨てることが下手だというものです。しかし下手というより自然に忘れているのですから、この言葉は全く当てはまりません。
当てはまらないといえば、フロイトの次の言葉も違うような気がします。「物を忘れるというのは潜在意識のうちに忘れたい気持ちがある(フロイト)」。潜在意識うんぬんよりも思い出せないのですから、フロイトどころではありませんね。人の名前はもちろん、ふと、何をするんだっけと自分の次の行為を思い出せないこともしばしばです。こうした場合、自分で思い出す努力をしないと忘れ病は治らないそうですね。これは老化現象というわけですが、余りに気にすると老化の進行を早めるようです。極端に言うと認知機能の低下はかえって不安感を取り除く作用もあります。ですから、慕われる年寄りになるためにも年とともに表れる変化を楽しめばいいのですよ。

スタート

2015-01-15 22:40:43 | Weblog
今日、15日は小正月です。小正月という呼び名は太陽暦の上で新しい年が始まる元旦、1月1日に対して旧暦の年の初めにあたるところからこう呼ばれます。月の満ち欠けで1ヶ月を計算していた時代のその年初めての満月の日。明治時代までの正月というのはこの日だったのです。
また女正月という呼び方もある日、女性が数多く集まって開催されたのが東海ラジオの「55周年記念の新春なごや歌謡祭」です。総勢17人の歌手が登場して歌の競演ですから、司会の私も時間的に出番が限られます。そこで「ヨーソロー」の精神の司会です。この言葉、わかりますか?「取り舵一杯、ヨーソロー」と使うように日本の船員が使う言葉です。幕末に蒸気船の操船術が日本に入ってきた時に、命令を出した後に「宜しく候」と付け加えたのがヨーソローの語源となったのです。ですから私も「さあ、歌って下さい。ヨーソロー」というわけです。女正月にふさわしい、正月の疲れがすっかりとれるステージだと信じています。ヨーソロー。

昔、昔

2015-01-14 20:45:24 | Weblog
「うしと見し世ぞ今は恋しき」お正月があっという間に過ぎてしまいましたね(笑)。昔のお正月はもっと充実して過ごしたような気がしている人は多いでしょうね。この気持ちが上の歌になります。当時はつらいと思っていた昔が恋しくなると言っているわけです。自分を含めて、大人はどうしても昔を美化しがちです。しかしこれは全く根拠のないことなんですね。そもそも昔はなんて話し出す状況は、今が余り良くないと感じているからでしょう。つまり現在や未来に対して希望が持てないとの思いから「昔は…」となります。
かつて歴史上の為政者は、伝説を昔は…と利用しながら今の権力を保持しようとしましたが、我々の口をついて出る「昔は…」はどうも、現状への不満が表面に出ています。自分で昔話をしたがるようでしたら、もう少し前向きに姿勢を改めて、過去の思い出との決別を考えて見て下さい。
ただし、心の中でそう思って貴方が行動しても、おじいちゃん、おばあちゃんの昔話には、喜んで耳を傾けて下さいよ。

大家族

2015-01-13 22:44:01 | Weblog
今年も少子高齢化は益々進んでいくのでしょうか。核家族化が進んでお正月でも大勢でなべを囲むことが少なかったかもしれませんね。子供にとって子供の頃から沢山の人と接することによって色々な人間の色々な考え方に接して多面的なものの考え方を修得していくものですが、正月に集まる人の絶対数が減っています。
というのは一人っ子が増え、少子化によって、オジ、オバ、オイ、メイ、イトコが減少しています。それによって相互扶助の精神さえ薄れることにつながります。また、大家族時代に祖父母が同居することによって子供(孫)にとっての緩衝地帯が存在していましたが、そのシステムも壊れてしまいました。そればかりではなく欲しいものがあっても皆でわけあう我慢する気持ちもつながります培われます。それともっと大切なことは祖父母の老いていく姿を目の当たりにする現実をいつも見ていることです。大人への敬意と感謝の気持ちを祖父母と同居することで感じることが出来ます。
少子高齢化。やはり大きな問題です。

子供は涙のチャンネル

2015-01-12 23:02:31 | Weblog
成人の日の休み、CSテレビのドラマやスポーツ中継を楽しみました。ふと懐かしい時代劇「子連れ狼」の大五郎に目を奪われました。仕草の一つ一つに健気さが表れていて、ジワッと来ますね。
ドラマにしてもニュースにしても子供のシーンにはどうも泣かされることが多いですね。特に年をとって気弱になったとは思いませんが、なぜだか涙もろくなっています。この涙は嬉し涙でもなく、悲しい涙でもないわけですから、どんな味がするのでしょうか。
そうそう涙と言えばドラマの中で、もらい泣きが結構あります。感動の涙と言っていいですね。しかし人間の心理とは不思議なもので涙が出やすい状況というのがあります。一人ではなくて大勢で一緒に見ているとなかなか泣けないものです。また、芝居や映画を会館で見て泣けて来て、場内が明るくなると妙に恥ずかしい思いをすることがあります。感動そのものは素晴らしいことなのに恥ずかしい感情と思うこと自体がおかしいですね。
ともあれ祝日のテレビ鑑賞は涙がつきものです。