フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

リフレッシュ

2014-05-21 19:03:05 | Weblog
フィギュアスケートの浅田真央選手が来シーズンは大会に出場せずに休養に充てると記者会見で表明しました。まさにリフレッシュの一年にするということでしょう。
現代人の我々は「時間」とは無関係に生きることは難しくなっています。たとえば他人と約束した時間を守ることができなかったら、一人前の人として扱ってくれないこともあります。結局は「時間」に追いまくられ、その分だけ笑顔が消えてゆきます。現代人の生き方の難しいところは時間に従って生きながらそれに縛られないようにしたり、追っかけられないようにすることです。その為にはときにリフレッシュすることが多いに必要になるのです。時間にこだわらない生き方を取り入れるのです。
ある人が『長時間仕事をすることで自分の幸福を放棄している』と言いましたが、時間をコントロール出来ない生き方の哀れさを言いあてています。こうした生き方がストレスを育みます。ストレスには勝てません。だからストレスを消すのです。勇気あるリフレッシュは最高の手段ですね。

同じ誕生日

2014-05-20 23:03:13 | Weblog
歌手の三代目コロムビアローズ野村未奈さんの新曲は、愛知県を流れる「矢作川」というタイトルです。その曲のキャンペーンで聞いた話ですが、矢作川といえば岡崎、岡崎といえば徳川家康、その家康の誕生日12月26日と同じ誕生日なので、縁があると喜んでいました。お母さんの誕生日が織田信長と一緒だそうで、前から興味があったのでしょう。
ところで今日5月20日は、プロ野球の世界の王貞治さんの誕生日です。野球選手を夢見る子供などは、もし今日が誕生日ならば王さんと一緒の誕生日を自慢のタネにしていることでしょう。スポーツ選手でも芸能人でも自分と同じ誕生日だとついついファンになってしまいますね。
私がここにエッセーを書くときに参考にする本に「今日は何の日」があります。それは日付ごとに、歴史上の出来事が記載されています。そして有名人の生誕の記録が載っています。私の誕生日の8月5日のところを見てみますと、誰の名前もありません。わずかにマリリンモンローが自殺と書いてあるだけです。有名人と同じ誕生日というだけで頑張れるとなれば、尊敬する人の誕生日に子供を生むようにした方が良いかもしれませんね(笑)。

軽減税率

2014-05-19 22:19:08 | Weblog
消費税が8%となって一ヶ月半がたちましたが、10%を目指す為に今も軽減税率の論議が政府与党で行われています。軽減税率というのは生活必需品の消費税率を低く抑える為に、対象品目をどう絞るかという議論です。飲食料品すべてに適用するか、あるいは生鮮食品に限定するかなどを議論するのです。
かつてエンゲル係数という言葉を学びました。エンゲル係数は家計の消費支出に占める飲食費のパーセントのことです。エンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いと言われます。しかし、それぞれの家庭での生活基準はエンゲル係数という言葉がもてはやされた時代とは随分変わってきています。ですからエンゲル係数で生活水準を計ることは出来なくなっています。食卓に乗る食べ物でも、軽減税率に関係ない種類のものが多い家庭も出てくるのではないでしょうか。逆に軽減税率に関係する食品ばかりの家庭も出てくるかもしれませんね(笑)。
議論する議員さんも嗜好が様々ですから、自分の好きなものにばかり軽減税率にかける議論に走ると会議は踊るだけでしょう。

バラエティー

2014-05-18 21:59:30 | Weblog
相変わらずテレビ番組はバラエティー中心のようです。かつてはクイズ番組といえば、一般の素人が回答者として出演していましたが、今や答える人を含めてすべてがタレント、有名人、それもどちらかと言えば、お笑い系の芸能人が圧倒的に多いようです。こうした傾向から、有名になるにはお笑いタレントを目指す方が早道だという説も成り立つくらいです。
さてこのお笑いは、見ていると簡単なようですが、実際には非常に難しいジャンルです。かつて井上ひさしさんが「苦しみや悲しみは人間が生まれながらにして持っている。しかし笑いは人の内側にないものなので、人が外と関わって作らないと生まれない」と語っているように、生まれながらの才能ではありません。それだけに、一般大衆の笑いをとるには相当の努力が必要となってきます。一番大切なのは、人間観察の努力でしょう。ありとあらゆる角度から人間を観察し、その上で人間共通の笑いを探らなければなりません。一朝一夕で有名になる世界ではなさそうです。華やかなステージにたっている人気者の陰で去っていった人は何倍といるかもしれませんね。

石原裕次郎

2014-05-17 20:45:47 | Weblog
今日は俳優の石原裕次郎の誕生日です。これは、映画「太陽の季節」が昭和31年の5月17日に封切りになり、石原裕次郎が俳優としてデビューした日という意味です。本当の誕生日は12月28日ですからね。司会をしながら歌を披露する時には「東海の裕次郎の私が歌います」と話しますが、最近は「東海の石原裕次郎」と言った方が良いとアドバイスを受けることもありました。それだけ裕次郎さんがなくなって年月が経つということでしょうか。
その石原裕次郎さんの葬儀で勝新太郎さんは「裕次郎は何もしないでも死ぬまで裕次郎だった」と弔辞を送ったのは有名ですが、何を演じてもその人であり続けることを言ったのでしょう。ある監督は裕次郎さんは何も構えないでカメラが回るとすうっと役に入るところが凄かったと話していますが、芝居とは、役者とはと難しく突き詰めないで、演ずることが出来る天性の資質なのでしょう。逆に前述の監督さんは、裕次郎さんのような役者さんは確実に現代では少なくなったと言っていますが、そうした俳優を探すことも大切な仕事ですね。

旅の日

2014-05-16 20:26:56 | Weblog
1689年の今日松尾芭蕉が「奥の細道」へ旅立ちました。それを記念して今日が「旅の日」です。念のために、この芭蕉が5ヶ月かけての「奥の細道」。紀行を結んだ最後の地は大垣市です。
さて旅の素晴らしさは日常的な生活からの脱却などと言いますが、確かに普段と違う空間に身を置くことは相当な快感に変わります。私もそれを求めてひとり旅を結構してきましたが、最近はなかなかその機会を持てていません。かつて、ある先生がひとり旅をしにくる人は心に何かしら問題を抱えている人が多いと話していましたが、私は全くの気紛れでしたので、当たっていないなあと思ったものでした(笑)。しかし心の中に何かを抱えていたとしても、目の前に大自然があると随分とわだかまりが溶けていくような気がします。同じ空間に立った人と初対面でも打ち解けて話せるみたいです。
ところが旅に出てまでスマホの虜となって、日常を引きずっている旅人が増えてきました。あれは旅の行く先を調べているんだよという声が聞こえそうですが、旅の醍醐味を放棄しているようなものですよ。

け込み寺

2014-05-15 16:07:04 | Weblog
最近、脚本家の橋田寿賀子さん(渡る世間は鬼ばかりetc)が、最新作の「なるようになるさ」で苦悩する若者にとって駆け込み寺の必要性をといています。駆け込み寺というと本来は夫に悩まされ離縁を望む妻が駆け込む寺というふうにとらえられていますが、いまでは夫婦間だけではなく、親子間も含めて人生全般の相談事の解決の為に駆け込む所となっています。
たとえば学生さんが沢山の会社の就職試験に落ちて自信喪失の状態で周りを見ても本音をぶつける友人もいない、ましてや親元から遠く離れている場合、どこにその思いをぶつけたらいいのか悩んでいる人が大勢いるのです。こうした若い人が感じる痛みや苦悩を分かち合い支えて上げる場所や仕組みが必要なのですね。あえて言うと場所よりも人なのかもしれません。父や母のように頼れる大人が側にいれば、自分を取り戻し再生出来るのです。
その為には、家庭や職場(学校)以外の第三の空間を見つけるというか持つことです。趣味仲間でも勉強会でも、同一世代だけではない構成を持つグループに入ることです。他人同士でも家族以上の絆を持つことが出来ますよ。

温度計

2014-05-14 21:12:35 | Weblog
昨日は早くも各地で真夏日を記録したところがありました。今年も猛暑かと心配した人もあるでしょうが、むしろエルニーニョ現象の為に今年の夏は冷夏になり、野菜の生育に影響が出ると言われています。私達の生活と温度が密接に影響していることは間違いないところです。たとえばビール業界では、気温が1度上昇するとビールの消費量が大瓶で100万本増加するという試算があります。体感温度という言葉がありますが、やはり正式な温度とは温度計によるものです。
実は今日5月14日は、水銀温度計を発明したドイツの物理学者の誕生日ということから「温度計の日」だそうです。世界のアルコール飲料の中で、最も温度帯が広いのは日本の清酒なんですね。凍結酒から冷や、常温、人肌、それに熱燗まで、様々な温度で楽しめるアルコールです。これからは冷やという声が多くなりそうです。
こうした日本独特な日本酒が誕生した背景にはやはり、日本が四季に恵まれたことによるものでしょう。季節季節によって酒を飲みわける日本ならではのものですね。

口に出す

2014-05-13 22:15:44 | Weblog
有言実行か不言実行か、それぞれの人のポリシーの問題ですが、漢字から言うと、叶うという字が口偏に十ですから、願い事を十回口に出せば叶うわけです。有言の方ですよね。
その考え方に立てば、マイナスの言葉を慎み、プラスの言葉をどんどん口に出すのがよさそうです。ところが歳をとった者が集まる会合では、身体の具合が悪いことが自慢話になるような雰囲気なんですね。ここも悪い、あそこも悪いとお互いが言い合う始末です。原則「病気にならない為には、病気を口にしないこと」なんですが、ついつい自分に関心を持ってもらおうという下心からか、おおげさに病気を語るのです。時にはそんな病気ではこの会に出れないのではないかという雰囲気まで漂わせるのです。一頻り話終えて、次なるグループでもまた同じ病気の話が始まります。これは良くありません。ましてやそんなに病気を口に出していると本当に病気がひどくなってしまいますね。医者と薬と病気の話はホドホドにね。

行列

2014-05-12 19:46:24 | Weblog
昨年の日本公演で26万人を動員して日本中を熱狂の渦に巻き込んだポールマッカートニーの日本公演が今年も行われます。何とスペシャル席が10万円でも、そのスペシャル席を求めて行列が出来、25分で完売だったそうです。驚きその一は、日本人はお金持ちだなあということ、その二は行列に並ぶことを厭わない人が多いことです。私は並ぶことが苦手な性格なのでそう思うのでしょうが、ファンにとっては何でもないことなのでしょう。
ところで世界には行列好きな国があります。イギリスです。イギリスには「長い列を見たらまず並べ」という格言があるくらいです。それはどういうことかと言うと、行列があれば、まず列の最後尾について、前の人に「ところでこの列は何の行列ですか?」と尋ねるのです。そこから世間話をはじめるのだそうです。イギリスの人達はこういったコミュニケーションの取り方を大切にするので、行列を見たらまず並ぶことからはじめるのですね。最近は列車に乗り座席が隣り合わせても、全く会話がない日本人には考えられないことですね。