フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

花の名前

2010-05-11 22:29:40 | Weblog
こんな検索サービスが始まるそうです。花の名前を携帯電話で調べることが出来るのです。野山や道端で携帯電話で花を写し携帯サイトにアクセスして、撮影時期を入力して検索するものです。自然物の画像認識は大変難しいので現時点では正解率は40%程度だそうですが、凄い時代になったものです。
花と言えば、歌謡曲のテーマとして取り上げられることが多いですね。さしずめ5月はバラでしょうか。雨の季節には紫陽花、さらに向日葵と続き、歌詞に花が出て来ないのが珍しいくらいです。男性側からすれば女性をいろいろな花に例えるのは定番なのでしょう。
その中で、時に「名も無い花」という詞が時々出て来ます。これについての話で非常に印象に残っている話があります。それはある生物に詳しい人、学校の先生だったかも知れませんが、「名も無い花」というのは、人間の不遜さを表していると怒っていらっしゃったのです。つまりどんな草花にも必ず名前はある。知らないだけなんです。だから本来「名も知らぬ花」と表現しなければいけないというのです。「なるほど」と納得して、その後も沢山の歌詞と出会いましたが、結構「名も無い花」があるんですよ。その度に気になるんですが・・・。

外国人力士依存症

2010-05-10 15:27:07 | Weblog
まさに、いつのまにか大相撲夏場所が始まっていたという感覚が正直なところです。昨日の夜、ニュースを見ていて気づいた位ですから。
私にとっての相撲の歴史は、栃若に始まって、柏鵬、湖輪、千代の富士、若貴ぐらいまででしょうか。娯楽の多様化はあるかも知れませんが、興味が薄れたのは、やはり日本人のヒーローがこのところ出ていないのが大きな理由だと思います。本来、今場所は把瑠都が新大関になって注目の場所である筈ですが、それほどメディアも取り立てていません。石川遼選手の大記録があったせいかも知れませんが、やはり外国人力士ということもあるでしょう。大関、横綱6人のうち外国人力士は4人です。また、その場所の主役となる優勝力士について言えば、国技館内に掲げられる直近32場所の優勝額も日本人は元大関の栃東の1枚だけになってしまったそうです。これでは相撲人気が低迷するのも当然でしょう。
原因を探る際に必ず話題になるのは、ハングリー精神の欠如ですがどうもそれだけではない気がします。結局は「けいこ」の質と量になりますが、そこに気力を加えた三位一体が問われます。むしろそれを指導する親方達の意識が部屋の経営に向かい過ぎていないか、問い掛けたいですね。

生きがい

2010-05-09 23:06:44 | Weblog
今日は中日劇場で「三婆」を観劇しました。昔はタイトルを見ても自分達と距離のある感じでしたが、今はほとんど自分達の世界です。
しかしお年寄りの概念も時代とともに変化してきました。終戦直後の新聞の社会面に「老婆はねらる」という見出しがありましたが、記事の中身では、事故に遭った女性の年齢は50才でした。当時の平均寿命は、男性は戦死した人も多く23・9才で、女性は37才でした。それが今や、ざっと女性は86才で世界一の長寿、男性は79才で世界3位です。
三大死因の死亡率が改善されたのが要因ですが、少子高齢化です。実体は子供達が老人を養うシステムが崩れていくのです。
そのせいでもないでしょうが、定年後、あとは悠々自適という老後の生活にも変化があるようです。定年後も体力、気力があるうちは働きたいと思う人が多いのです。年金生活に不安があるのかも知れませんが、むしろ生きがいは働くことにある、思っているのです。我々が過ごして来た道は働くことがすべてだったような気がするのですが、まだそう思えてしまうのですね。
しかし中には、定年後は働き過ぎて置き去りにして来たものを取り返したいと、やりたくてもやれなかった趣味を猛烈に楽しんでいる友達もいます。ちょっとうらやましいと思っているのですが・・・。

川は流れる

2010-05-08 23:54:53 | Weblog
有名なライン川はスイスを起点にドイツそしてオランダへと流れています。上流のスイスの人達は下流の人達にたいする意識をつねに持ってライン川が汚水にならぬように下水処理に関しても第3次処理を施しています。
ところが日本ではすべての川が国内に源を発し、国内だけを流れます。こうした環境の中で育まれた場合、上流域で生活する人達は下流域の人達の生活まで思いを致すことが出来るでしょうか。
残念ながら下流にたいする意識不足が今の政治家の政策混乱を招いているように思えてなりません。つまり自分しか見えていないのです。下流に住んでいる人達の気持ちを忖度出来ないのです。
川を形成するのは上流から下流まで含めて川なんですね。日本というのは、国会のある東京だけではなく、47都道府県を合わせて日本です。ですから歴代の政治家はすべての地域に対してバランスの取れたアプローチをしなければならなかったのですが、どうもそのへんの意識のなさが混乱を招いているのでしょう。
選挙に勝つことが政治の第一ではなくて第一は国民が健康で平和で安心して生活出来ることが第一だということを念のため。

棚ぼた

2010-05-07 14:28:44 | Weblog
昨日はひまわりネットワークの歌謡番組の「松原・みずのの歌が一番」の収録でした。ゲストは水田竜子さんでした。ご覧下さい。
この番組のコーナーに東海地区歌謡曲ベスト10がありますが、なんと坂本冬美さんの「また君に恋してる」が第7位に初登場でした。番組の中でも触れましたが、ちょっと遅すぎるくらいの登場ですよね。この曲はロングヒットして今年一番の話題曲になっています。本人とも良く話しますが、彼女は「棚ぼた」という言葉を口にします。それはかつてこの曲がビリーバンバンが歌った曲で、それをカバーしてCMに使われヒットした背景があるからでしょう。CM効果は確かにもの凄くありますね。でもCMに使われる曲がすべてヒットするとは限りませんし、ましてやこれほどの話題になるのは「坂本冬美」だったからでしょう。
よく棚ぼたという言葉を聞きますが、棚からぼたもちが落ちてくるためには、少なくともぼたもちを棚の上に上げる努力が必要です。今までの実績があってこそ棚といった土俵に立つことが出来たと思います。
「また君に恋してる」が歌謡史に残る作品になることを期待します。

気になる仕草

2010-05-06 23:26:28 | Weblog
最近の私の気になる仕草です。それは独り言です。テレビを、それも野球中継を見ているときに多くなります。更に中日ドラゴンズの形勢不利の時にヒートアップします。この時の独り言は、決してプラス言葉になっていないのです。普段プラス言葉が大切だとよく話しているのにです(笑)。中日ドラゴンズが勝ってくれれば自然とおさまるのですが。
ところでこの独り言が最近多いと聞きました。自分しかいないのにニュースを聞いて反応する言葉をだしたり、飼っているペットに話しかけたりしていますが、これは独り言ではないかも知れませんね。いろんな所で観察していると、独り言といいながら誰かほかに人がいるときに結構独り言を言うようです。その最たるものは、座るときの「よいしょ」です。無意識に出ても独り言でしょう。
「よいしょ」はもともと重い物を持ち上げる時に腰に負担がかかりますよと腰に予告する言葉だそうです。尚、ある調査で座るときに「よいしょ」と声を出す人は40%を超えるそうです。
さて政治に対しての国民の声を「声なき声」とか「天の声」とかいいますが、政府はいわばこの国民の独り言に耳を貸すことを怠ってはいけませんね。

子供の日

2010-05-05 23:11:16 | Weblog
子供とはいったいいくつまででしょうか。1989年に国連総会で採択された「子供の権利条約」では、権利の主体を18才未満としています。しかし近頃の子供達の体格が素晴らしくよくなっているので、18才未満が子供とは思えない気さえしました。先日もあの石川遼選手が大人ができなかった大記録を打ち立てたのですが、恐るべき子供達と言えるのではないでしょうか。
ところで最近はジェンダー、社会的性差という言葉かよく登場します。その背景には男女共同参画を推進があります。そのためには、幼児期から性差意識をなくすことが必要になります。つまりジェンダーフリーですね。
ちょっと気になっているのは、今子供を育てるのに「男らしくしろ」とか、「女らしくしなさい」としつけるのはジェンダーを植え付けるから良くないというのです。私は小学生の時に先生から「ぶるな、らしく」と教わりました。ジェンダー意識によってなくすものも出てくるような気がします。
難しいテーマだと思いますが、それより以前にお互いを尊敬する姿勢を持ち続けること、それには平凡ですが、いい所探しの気持ちが大切です。
そうそう子供の日ですから子供さんのいい所を今日は褒めてあげて下さい。

リズム

2010-05-04 23:42:51 | Weblog
ゴールデンウィーク中です。人ゴミを歩いては渋滞を嘆いているアウトドア派はともかく、自宅で過ごしている人の「一日のリズムがどうしても取れない」と嘆いているお父さんの姿が目に浮かびます。
一日のリズムがとれないという言葉は定年退職者からよく聞かれる言葉です。それは、毎日がゴールデンウィークですから、当然会社に行きません。勤めている時は会社へ行きさえすれば、何かしら仕事に付くわけです。ひとりになるとそういうわけにはいきません。その為にも現役時代から、船を降りたあとの次に乗る船を見つけておいた方がいいでしょう。
決して天下りというわけではないですよ。乗る船というのは、組織ではなくて例えば、趣味とかボランティアで参加出来る事柄です。これだけは退職しても急に見付かるわけはありません。
また、現役中にもうひとつ手にしておきたいのは「語れる人」です。昔話を語る癒しは大変大きなものがあります。子供達はおじいちゃんやおばあちゃんの昔話をうっとうしいと思うことが多いので、昔話を堂々と語れる人をお互いに作っておけば新しいリズムが作れると思います。
そこで私はラジオでそうした昔話が出来る番組をやってみたいと思うのですが・・・。そのタイトルは「R60」です。実現は夢でしょうか。

消費低迷

2010-05-03 22:48:06 | Weblog
この連休でも熱心に商売をしている人がいます。玄関のチャイムがなるので出てみると、防犯道具の会社のセールスマンでした。
人の社会のキーワードの一つは「安心」です。我々の住んでいる住居には火災、地震、台風などの自然の災害にたいする備えだけでなく、盗難などにたいする防犯もますます大切になっています。専門家に聞くと日本の住居は地震や火災には優れた対応がされていても盗難に対しては、防御策がいま一つだそうです。それは「向こう三軒両隣」というコミュニティーの精神が日本では続いていたからでしょう。
今日のセールスはガラスを割って鍵を外す盗難予防の為にガラスに貼るフィルムでしたが、そもそも防犯の基本は「玄関、勝手口、窓などにしっかり鍵をかけること」です。そのほかは防犯環境も影響してくるでしょう。慎重に下見をするので下見の段階で諦めさせることです。住居を造る際にそんな意識を持つことです。
こんな例もあります。昔の商売人は北側に道路のある北玄関の家に住んだそうです。北側は窓が小さく外見を質素に見せることが出来るからです。これも昔の人の知恵なんですね。こうした考え方をいろいろ分野に取り入れてほしいものです。

海外旅行

2010-05-02 18:27:55 | Weblog
毎年の光景がテレビのニュースで映し出されていました。各空港での海外旅行客の混雑ぶりですが、ちょっと複雑なのが日本の航空業界の不振が重なりあっていることですね。
海外旅行の自由化から40余年。自由化ということは旅行に制限があったなどとは今の若い人は思えないでしょう。持ち出すお金も制限がありました。いつでもどこでも海外旅行に出掛けることが出来るようになって若者の意識も変わってきました。例えば「何でも見てやろう」という好奇心を持たなくなり、目指すべき青年の荒野もなくなりました。つまり現代の若者はかろうじて自分だけには意味のあった海外に出る目的すら失ったように見えるのは私だけでしょうか。
先日内閣府が公表した国民の幸福感は6・5でヨーロッパに比べて多少下回りましたが、それでも我々の青年期に比べるとかなり幸福感を味わっています。必然的に海外旅行の頻度も高くなり、海外との垣根が低くなっています。そう考えるとむしろ喜ぶべきなのでしょう。
いま海外旅行を満喫している若者達の荒野はむしろ日本かも知れませんね。