フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

海外旅行

2010-05-02 18:27:55 | Weblog
毎年の光景がテレビのニュースで映し出されていました。各空港での海外旅行客の混雑ぶりですが、ちょっと複雑なのが日本の航空業界の不振が重なりあっていることですね。
海外旅行の自由化から40余年。自由化ということは旅行に制限があったなどとは今の若い人は思えないでしょう。持ち出すお金も制限がありました。いつでもどこでも海外旅行に出掛けることが出来るようになって若者の意識も変わってきました。例えば「何でも見てやろう」という好奇心を持たなくなり、目指すべき青年の荒野もなくなりました。つまり現代の若者はかろうじて自分だけには意味のあった海外に出る目的すら失ったように見えるのは私だけでしょうか。
先日内閣府が公表した国民の幸福感は6・5でヨーロッパに比べて多少下回りましたが、それでも我々の青年期に比べるとかなり幸福感を味わっています。必然的に海外旅行の頻度も高くなり、海外との垣根が低くなっています。そう考えるとむしろ喜ぶべきなのでしょう。
いま海外旅行を満喫している若者達の荒野はむしろ日本かも知れませんね。