フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

赤と黒

2010-05-12 21:47:22 | Weblog
これからしばらくは、新聞の経済欄を中心に「赤」「黒」という字が踊ります。今日もある新聞の一面にトヨタの営業黒字のニュースが載りました。やはり経済のニュースでは、赤より黒がいいですね。
何故黒字、赤字というのか、皆さんが知っているように、簿記の世界から生まれた言葉です。黒字は収入超過額を黒色で記入することから、利益が出ることは黒字、一方支出が収入や予算より多いことを赤色で記入することから、欠損を赤字と呼びます。
赤と黒といえば、19世紀中期のフランスの作家、スタンダールの「赤と黒」という長編小説があります。これはフランス近代文学の代表作です。また、日本の歌謡曲にも鶴田浩二の「赤と黒のブルース」というヒット曲があります。
赤も黒もともにはっきりした色で、それぞれ好き嫌いがあると思います。色の好き嫌いは多少遺伝的影響もあるそうですが、その人の記憶の中にある色の印象が尾をひくようです。心地よい時に見た色は将来的にずーっと好きな色になっていくでしょう。
となると経営者はほとんど晩年は赤い色を見ると拒否反応を見せるかも知れませんね。