フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

朝茶

2008-05-01 19:57:04 | Weblog
今日は立春から数えて88日目、つまり八十八夜です。この八十八夜は春と初夏の境目で農作業の目安となり、一番茶(新茶)摘なども行われます。八十八夜に摘まれたお茶を味わうと病気にならないといわれています。つまり縁起がいいお茶ですね。
縁起がいいといえば「茶柱が立つ」ということがあります。迷信かもしれませんが昔から湯飲みの中に茶柱がタテに立って浮かんでいるといい事があると信じられ、何となく気持が明るくなったものです。
ところが最近はその光景に殆ど出会いません。よく考えてみると急須の網目がかなり細かくなって茶柱が通らなくなってしまいました。ちょっと残念ですね。
茶柱が立っていると、みつからない様に懐紙かいしに包んでポケットにしまったものです。誰かはだまって飲み込むといいとも言っていました。
何故縁起がいいかというのは一説には古事記の中で大国主命が妻を迎える為、宮殿の柱を立てました。これが良き事だというところから来ているそうです。この茶柱も特に朝の時間に立つと良いともいわれていますが、確かに「朝茶は七里帰っても飲むべし」とあるように、朝茶は今日一日の災から守ってくれるということで、朝のお茶を大事にした方が良いかもしれません。
というより朝ゆっくりとお茶を味わう余裕をもった生活を心掛けよという教えかもしれませんね。
ところで昔、クイズがわからない時「参った!」のかわりに「お茶!」と言ったのは何故なんでしょうね。