フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

あくび

2016-03-13 23:21:57 | Weblog
同じことでも気になる日と気にならない日があります。同じこととは「あくび」です。普段、つまり平日のあくびと今日のような休日のあくびです。休日にあくびを見ても、自分自身が休日モードに入っているせいか全く気になりません。しかしこれから働くぞと思っている時にあくび姿に出会うと気が削がれます。厄介なことに、あくびは伝染するんです。
ギリシャの哲学者アリストテレスはあくびの伝染について、面白いことを言っています。人は他人のあくびにもうつるし、他人の病気に接触した人が病気にかかる場合がある。しかし健康については、他人の健康に接触したからといって自分まで健康になる者が一人もいないのは何故だろう。こう、アリストテレスは語っています。哲学者は中々ユニークな事を考えるものです。それにしても、もし健康な人に触れると健康になることが確かであれば、まさに医者いらずです。そんな世の中でありたいと思うのですが、それでも人と触れあうには、それなりの覚悟がいるのです。