フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

伝統

2016-03-07 23:19:01 | Weblog
新番付が発表されて大相撲春場所の雰囲気が盛り上がってきました。やはり先場所の日本人力士の琴奨菊の優勝があっての盛り上がりとも言えるでしょうか。優勝力士が日本人ではないことが10年も続いたのですから当たり前ですね。
かつては外国人力士がいなかったのですから、こうした現象は全くありませんでした。伝統ある国技である相撲も伝統を守るだけでなく時代に沿って変革もしてきました。外国人力士の登場はもちろん、四本柱を取り除き、締め込みの色の規制緩和を行い、仕切りの時間も短くしました。このように巧みに時代を取り込んで伝統を守って来たのです。つまり、伝統は変えると伝統ではなくなるし、変えないと滅んでしまいます。変えたことに気づかれずに変え続けて初めて守ることになるのですね。
さてこの春場所の注目は、琴奨菊が連覇して横綱を射止めるかどうかです。国技である筈の大相撲の横綱がすべて外国人横綱というのは何とも、伝統に相応しくありません。期待度満点の春場所、間もなくです。