フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

霧笛

2008-12-20 17:56:36 | Weblog
歌謡曲の王道に「霧笛」があります。ざっとタイトルを書き出してみると「霧笛が俺を呼んでいる」(赤木圭一郎)、「おんな霧笛町」(西尾夕紀)、「霧笛坂」(西村亜希子)、「霧笛の酒場」(松尾和子)、「別れの霧笛」「霧笛の波止場」(松原のぶえ)、「霧笛」「霧笛楼」(森進一)、「霧笛の道」(フランク永井)、「霧笛みなと町」(原田ゆかり)、「霧笛なかれて」「霧笛が泣いている」(冠二郎)、「東京霧笛」(氷川きよし)、「最終霧笛」(音羽しのぶ)、おもいつくまま書き出してみましたが、タイトルだけでなく詞の中に「霧笛」という言葉が出てくる歌謡曲は数知れないことでしょう。又、石原裕次郎の「さよなら横浜」の様に霧笛を効果音として使用している曲もあります。
この霧笛は、濃霧の時に船や灯台が航行の安全の為に鳴らす合図の汽笛の事ですが、日本初の霧笛が1879年(明治12)の今日、本州東海岸の北端にある尻屋崎灯台に設置され、霧深い津軽海峡の航海上の安全の為に20秒おきに4秒間鳴り響いたのです。この「ボー」という音がやはり情緒があったのでしょう。
ロマンチックな響きということで、歌謡曲の詞の中に取り入れられたのですが、こちらも歌謡曲のヒットを願う為の安全な方法だったのでしょうか。