フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

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2007-09-15 21:37:12 | Weblog
「つばさ」「たにかわ」「あさま」「くまかわ」「なすの」「こまち」「はやて」まだまだあるんですが、これらは何のネーミングかおわかりでしょうか。
日本の新幹線のネーミングです。「のぞみ」「ひかり」「こだま」と書けばもちろんすぐにわかりますが。
羅列してみると極めて日本的ですね。
ところで昨日、鹿児島県の種子島宇宙センターから、月探査衛星が打ちあげられました。この衛星は、月へむかって周回軌道に乗ったあと、100キロ上空から地形や地層、断層、表面の映像等を観測して地球にデータを送ってきます。この衛星は「竹取物語」の姫の名前から「かぐや」と名付けられました。
日本が月に衛星を送るのは2度目で、1990年に打ちあげられた親子衛星は、「ひてん・はごろも」と名付けられています。やはり日本の昔話の色合いが濃く出ています。
この日本の打ちあげ以降、アメリカ、中国、インドも月へ衛星を打ちあげ、月探査ラッシュが到来しますが、それぞれのネーミングに注目すると、お国柄がよく理解できるのではないでしょうか。
さて「かぐや姫」は育ての親の元を離れ、月に帰るのですが、この探査機は折角帰っても家の周りをぐるぐるまわるだけで、故郷の生活にはまだまだ戻れそうもありません。
ただこれまで知られていなかった月の裏面の情報を手に入れる事ができるので、故郷の新しい情報も発見できるかもしれません。
姫を迎えに来た天人が「きたなき所」とさげすんだこの地球と比べて、故郷の月はどんな姿を見せてくれるのでしょうか。