海洋天堂(Ocean Heaven) 2010年 中国作品
*日本公開前の日本語字幕なしを鑑賞しての感想日記
監督 薛暁路(シュエ・シャオルー)
主演 李連杰(ジェット・リー) 文章(ウェン・ジャン) 桂綸鎂(グイ・ルンメイ) 朱媛媛(ジュー・ユアンユアン)
勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー)
ちょっと変わった青年と中年男性が小舟に乗っていた。男性は、ロープを足に縛り付け、青年と共に海に飛び込む。二人を結ぶロープの先には重りがついていた。
旅行から帰ってきた、ワン・シンチョン(王心誠)と彼の息子で自閉症のターフー(大福)は、近所に住むチャイ(紫)に、彼らの家で迎えられる。
旅行の様子を聞くチャイだったが、何かを隠している様子のワンだった。
実は旅行先で息子の将来を案じ心中をはかっていたワン。ターフーの泳ぎが上手かった為にいまここにいるのだ。
妻が亡くなってから今まで、男手一人で息子を育てきていたワンにとって、自分がガンだという診断結果はショックな事だった。
だが、彼は考え治し残り少ない時間を息子の独立の為に費やそうと決意するのだった。
勝手な感想(自分の思い込み多々)
お友達のブログでこの映画の事を知り、そのお友達のご厚意で、字幕なしだが見られた作品。日本公開が決まって、ちょっと個人的にはホッとしているのだ。
この場を借りて、いつもいつもありがとうございます。(danke!!)
マクキッドの未公開映画「After Life」でも取り上げられていたテーマ。
特別な子供をもつ親が亡くなってしまった後、誰がその子供の世話をするのか?
マクキッドの映画では、兄がいたから彼に託されたが、こちらの場合は、一人っ子政策の中国で、兄弟なんている訳もなく、どうするのかという事になる。
何せ、息子の住む場所を見つけるシーンが切ない。(T_T)
もしかして、拘束されるような病気の人達と一緒に過ごす?と思った時は、むっちゃ悲しくなったのだった。
もう、そこしかないのか~って。
日本でもいくつかそういう施設があると思うのだが、数は足りているのだろうか?
とふと思ったりもしたのだ。(親戚の中でそういう人もいたからさ)
字幕なしだったとはいえ、詳しく書くとネタバレになりそうなので、公開前にそれはまずいので控えておくけども。
何せ子を思う親の気持ちがジンジン伝わってきて、ラストは、久々にワンワン泣いてしまった。
それでは、
切望して出演したジェットはと言いますと。ガンに犯された父親ワン・シンチョン(王心誠)が彼の役柄だった。
いや~上手い。
自分は前々から彼が演技派だと言い続けてきたが、これで完璧そうだと宣言できる。(^_^)v
いや~マジで素晴しかった~。
しがない水族館の電気技師。
作業着姿とか、掃除をする格好とか、ちょっと息子にイラつくところとか。
本当に身近にいる子煩悩なパパという感じだったのだ。
等身大といえば分かりやすいかな。
無敵のヒーローを今まで演じてきた俳優さんとは思えないほど、繊細でもろい、人間味あふれたパパちゃんがそこに存在していたのだ。
ラスト近くで行う彼の行動は、端からみたらスッゴク滑稽に思えるのだが、それが逆に涙をそそられたりしたのだ。
けなげな息子への思いがどんどん伝わる、あの表情にあの仕草。
言葉なんか分からなくたってもう(>_<)たまらなかったぜ。
新境地のジェットをぜひぜひ皆さんに見て欲しい。
すんばらしい見事な演技をしているから。
出来れば来日して欲しいなあ~ジェット・リー。そこまでは、贅沢かな?
結構時間かかりましたね。
胆管ロードショーはヒットすれば長く上映されるかもしれないので、多くの人に見てほしいです。
私も遅ればせながら感想アップしました。
「投名状」と同じ役者さんとは思えません!
(これをけなしているのではアリマセンヨ)
素晴らしい♪
この度は本当にありがとうございました。
久々に、よい涙を流させて頂いた作品でした。
>同じ役者さんとは思えません!
ですよね。
一方は、嫌らしいぐらいの悪役で、こっちは、むちゃくちゃやさしいパパちゃんですから~。
真田広之さん並に、
「あの人は、初め、アクションスターで売り出したんだって。信じられないよねぇ!」
というくらい、ジェットも演技派になって欲しいと思っている自分です。(^_^)v