麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

四十九日法要と『忠臣蔵』

2013年12月15日 | 制作公演関連
『仮名手本忠臣蔵』は、
塩冶判官の切腹にはじまり、
早野勘平の義父・与市兵衛が
斧定九太郎に殺され、
その定九郎は勘平の放った
鉄砲の流れ玉に当たり果てる。
・・・てな具合に人が次々死にます。
詳しくは四回にわたり綴った
弊ブログの「粗筋」に詳しいのですが、
前述の勘平、斧九太夫、加古川本蔵も
様々なバリエーションで天に召されます。
当然討入なので、高師直は
由良之助たちに討たれ、
のちに志士たちは切腹する運命。
ただ『仮名手本~』はその前に幕。

喜劇において何秒に一度笑える
なんてキャッチコピーがあるけれど、
さすが時代劇(?!)、
約二時間のあいだに次々と・・・。
ただ。
決して命を粗末にしている話ではなく、
むしろ、その反対を訴える作品。

勿論、時代が「命で詫びる」という
通念で貫かれていた点も強いのは確か。

創作の『仮名手本~』ではなく、
史実の「赤穂事件」の周辺に
目を向けれると、
同士の金を奪って逃げた息子を恥じ、
自害した小山田一閃、
義挙に参加しなかったことを責める兄に
切腹させられた岡林直之などが見当たる。

※ ※ ※

話はかわるが今日は父の四十九日法要。
川崎の実家ちかくの霊園内の施設にて。
これがまだ新しく開苑した場所で
ナビが機能せず遅刻者続出だったりで、
葬式など本来「しめやかな」行事における
どたばたは、不謹慎ながら
それはそれで興味深い、などと、
つい芝居屋根性が頭をもたげるが……
父の入院から葬儀に到るまで弟任せで、
前段の時代なら、まず腹を切るような
「不忠義者」なのは自分だと、
改めて思った一日でもあった。

勝手に生きてきて「孝行」の
「こ」の字もないまま逝かせてしまった。

秋晴れの多摩丘陵の高台からは
富士山がくっきりと見えた。

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今日は討入の日!

2013年12月14日 | 制作公演関連


今更ながら、今日は討入の日。

元禄15年12月14日、吉良上野介邸を
大石内蔵助以下四十七士が襲撃。
主君・浅野内匠頭が前年3月14日、
江戸城中で刃傷に及び、即日切腹、
赤穂藩は改易となった仇を晴らした
「元禄赤穂事件」は312年前の今日。

あ、ちなみに一年九ヶ月の間、
様々なタイミングで脱盟して
最終的に残ったのが四十七人。
全赤穂浪士の二割弱なんだとか。
閑話休題。

さて遊戯空間が今回お届けする
『仮名手本忠臣蔵』は、
も~何度も書いてきたが、
上記史実を下敷きにした「創作」。

今日も中板橋で稽古、稽古。

木曜日から「立ち」に入り……
まあ立ちとは言え、なんたって
リーディングなので主に座ってますが
これまた何度も書いてるように
単なる「朗読劇」ではない。

登場人物の距離感や関係性を
象徴的に見せ、観る者の豊かな
想像力を掻き立てる演出。
昨年も多くの方に喜んで頂いたが、
今年はさらに磨きをかけて、
「大人の忠臣蔵」になっております。

三百数十年前、内蔵助は四十半ばで
この討入の指揮を執った。
今回でいえば渡辺聡とほぼ同じ。
しかし。
古今東西の『忠臣蔵』で内蔵助や、
彼に当たる『仮名手本~』の
由良之助を演じてきたのは、
もっと年嵩が上の俳優たちだ。

遊戯空間では昨年に続き佐々木梅治。
そして今年は新たに、
由良之助の妻・お石に観世葉子、
をはり万造が加古川本蔵、等々
ベテラン陣が増し、重厚な芝居で
稽古場を引っ張っています。

北の地に激しく雪が舞った
2013年師走。
自然も雰囲気を盛り上げます。
いよいよ来週の金曜土曜。
21日18時以外は御陰様で売行好調
ご予約はお早めに

《追記》
冒頭写真は銀座歌舞伎座。
現在上演中の歌舞伎
『仮名手本忠臣蔵』に賑わう劇場を
また北海道東北北陸の
大雪に関しては、事故等ないことを
お祈り申しあげます。
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『仮名手本忠臣蔵』十段目~討入

2013年12月13日 | 制作公演関連
長かった粗筋紹介もいよいよ最終回。
四段目でやっと出たあと
もっとも内蔵助らしい……もとい、
『仮名手本』では由良之助、が
放蕩を演じる場面(七段)で
二度目の顔見世。そして、
九段目からは出ずっぱりです!
でも。
前場の中心は本蔵、その妻と娘。
そして次段の主役は「あきんど」。

【十段目/天河屋】

堺の商人・天河屋義平が由良之助から
内密で依頼された武器調達を、
息子の命とも引き換えんという
男気で約束を守り、仇討の合言葉が
この豪気の姓を割った「天」「河」に、
と由良之助が高らかに告げる場。

思えば、おかるとの情事が発端で
最後は義父を殺したと勘違いして
自刃する早野勘平や、
主君の為の賄賂から転がり出た
一連の事件の責任を自らの命と
引き換える加古川本蔵、
そして前述の天河屋義平などの
サイドストーリーにこそ面白みがある、
それが『仮名手本忠臣蔵』。

奇しくも赤穂事件から四十七年後に
生まれた物語。ほかにも多くの
「忠臣蔵物」があって、恐らく作者達
(竹田出雲、三好松洛、並木宗輔)は
それまで世に出たものとは違う
スピンオフとでも言うような作品を創り、
それを観客が、或いは時代、
或いは歴史が受け入れたのでしょう。

あれれ脱線しすぎました

【十一段目/討入】

九段目で手に入れた屋敷図を手に、
これまでに登場した浪士達が
いよいよ高師直宅へ!
見事本懐を遂げ、一番焼香は
師直を見つけ出した千崎弥五郎。
そして次に指名されるのは・・・



いよいよ来週の金曜日
遊戯空間『仮名手本忠臣蔵』開幕。
「おのおのがた浅草木馬亭でござる」
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『仮名手本忠臣蔵』七段目~九段目

2013年12月12日 | 制作公演関連
きのう水曜日は遊戯空間の稽古休み。

粗筋もちょうど上演時に
休憩をいただく場になったので
こちらも休ませていただきました。

さて初日まで一週間余り
実は稽古初日(11/18)から一昨日まで
ずっとテーブル稽古を重ねてきました。
リーディングだから当然でしょ、
と思うなかれ。
本編は「朗読」ではございません!
確かに台本を皆持って演じます。
が、役の感情や行動に則した
並びや立ち座りなどで構成されます。
と。
これより先は改めて書くことにして、
再び『仮名手本忠臣蔵』の筋立をば。

【七段目/一力茶屋】

敵とともに味方の目すら欺く為、
祇園の一力茶屋で放蕩三昧の
大星由良之助。
おかるの兄・寺岡平右衛門の
仇討直訴にもその気なしの態度。
そこへ息子・力弥から密書が届く。
おかるには二階から、
床下からは師直と内通する斧九太夫に
それを盗み読みされてしまう。
由良之助は身請けを餌に
おかる殺害を決意。
が妹の口から事情を聴いた兄が
その先に自ら手にかけようとするのを
止めたのは由良之助。
さらには畳に刀を突き刺し九太夫を討つ。
平右衛門は連判に加わるとともに
父を殺し、義弟自害のきっかけとなった
斧定九郎の父でもある九太夫を
引っ立てて去る。

【八段目/道中旅路の嫁入り】

加古川本蔵の妻・戸無瀬は娘・小浪を
許婚の大星力弥の元に嫁入りさせたい
その一心で、大星家のある山科へ赴く。

【九段目/山科閑居】

しかし力弥の母・お石は強く拒絶。
認めるには本蔵の首をと迫る。
そこへ奇しくも現れた本蔵は、
虚無僧の格好。驚く妻と娘。
主君の敵と槍で向かうお石を
蹴散らす本蔵。が飛び出た力弥
槍拾い上げ本蔵を貫く。
さらに由良之助、登場。
本蔵の本心を見抜いて、
その行いを讃えると、本蔵は
高師直の屋敷図を渡して絶命。

《つづく》
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俊輔、稀有な星の元に生まれし男

2013年12月11日 | スポーツ
昨夜、JリーグのMVPが決まった。
我が横浜F・マリノスの主将
中村俊輔
史上初、二度目の戴冠だ。

最初のJ最優秀選手賞は2000年、
アジア杯(04年)、さらには
スコティッシュ・プレミアリーグ(07年)でも
MVPに輝いているファンタジスタは、
日本サッカーの長い歴史の中でも
稀有なプレーヤーであることは
誰一人異論のないところだろう。

そして。でありながら、また同時に
「悲運」なイメージも強い男である。

日韓ワールドカップでの
「まさかの落選」に象徴されるが、
今年のJリーグも最終節で
広島に大逆転での連覇を許している。

全34節中、18節で首位に立ち、
残り2節で2位に5差つけていた。
それまで連敗もなかったチームが
最後の最後に二連敗を喫し、
キャプテンマークを巻いた
俊輔の膝と額は等々力のピッチに
痛々しく沈んだ。

桐光学園最終学年時の
全国大会決勝で敗れた場面が
ふと思い出された・・・。

セルティック(スコットランド)時代
リーグ3連覇をはじめ6冠に輝き、
とてつもなく古い話になるが、
マリノス・Jrユースで二度の
全国優勝も経験しているから、
チームタイトルに恵まれない、
という訳でもないのだ、本当は。

過去の話はここまで。

来季はサンフレッチェの3連覇を
・・・おっとその前に、天皇杯だ。

現在ベスト8に残っている。
22日は大分戦だ。もちろん勝つ。
準決勝は鳥栖か川崎の勝者。
フロンターレに勝ちあがって貰い
最終節の雪辱を果たしたい。

そして元日決戦
広島よ、逆山から名乗りを挙げろ!
必ずや、倒す

追記
なおこれで俊輔は、最年少と最年長の
受賞者ということになった。
また優勝チーム以外のMVPは
過去3名(ストイコビッチ、エメルソン、
ポンテ)いて、日本人では初。

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『仮名手本忠臣蔵』四段目~六段目

2013年12月10日 | 制作公演関連
『仮名手本忠臣蔵』の粗筋、
その二回目です。

前回は大序から三段目まで。

さてそこで触れなかったけれど、
高師直の腰巾着的存在の
鷺坂伴内が、おかるに御執心で
早野勘平と一悶着あるなど、
人間関係を複雑に絡ませた
上質の戯曲構成が、この作品を
長生きさせている一因でもあります。

塩冶判官の重臣が大星家、
若狭之助に仕えるのが加古川家、
この両家の子供同士が許婚
(大星の息子・力弥と
加古川の娘・小浪)で、
師直に斬りかかった判官を
止めたのが本蔵、また、
そもそも「鮒侍」と愚弄される
遠因に、本蔵の賄賂があったり
と、よく練りこまれた筋立なのだ。

てなわけで先に進みます。

【四段目/判官切腹】

刀傷沙汰に対し、幕府から使者・
薬師寺次郎左衛門と石堂右馬之丞が
来邸し判官切腹、御家断絶を告げる。
国家老の大星由良之助は、
絶命寸前間に合って、
形見の腹切刀を手に復讐を誓います。

と、お気づきの方どれほどいるだろう。
『忠臣蔵』=大石内蔵助のイメージ。
『仮名手本』でいうところの
忠臣の中心・大星由良之助、
ここでようやくの登場です。
さあ! ここから大活躍!!
と思いきやこのあとの二場、
登場せずです

【五段目/山崎街道】
おかるの郷里・山崎(京都北部)で
猟師となった早野勘平。
山中で同志の千崎弥五郎と出会い、
主君の仇討に加担すべく
資金調達の約束をする。
おかるの父・与市兵衛は、
娘の身請けで得た五〇両を、
斧定九郎に奪われ、そして殺さる。
が、その定九郎は猪を狙った勘平の
銃弾であえなく絶命。
勘平は動転しながらも、
懐に大金を認め、持って去ります。

【六段目/与市兵衛住家】
一文字屋がおかるを迎えに来ている。
その言葉から昨晩撃ったは義父だと
思い込む勘平。さらに義母も気付き、
詰問された勘平は腹を切る。が、
真犯人は定九郎と判明。
原郷右衛門、千崎弥五郎から
連判に名を連ねることを許され、
安堵して息絶える。

ここで遊戯空間は休憩を頂きます。

《つづく》
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『仮名手本忠臣蔵』大序~三段目

2013年12月09日 | 制作公演関連
だいぶ寒くなってまいりました。

クリスマス&お歳暮商戦。
それから歳末バーゲンとか……
当たり前ですが「師走感」高まる
今日この頃

珈琲を小さい紙コップで配り、
ゆっくり店内を見ていって下さい
・・・という営業展開をする
業種があります・・・
「輸入食材」と括れば良いのか?
具体的にいえば「カルディ」的な。

そんなタイプの店で、つい
珈琲三種が千円切る「お徳パック」を
買ってしまいました。
通常八百円ほどのブルマンも入っての
「お買い得」に、つい。

そんなことはさておき
『仮名手本忠臣蔵』の粗筋です。

【大序/兜改め】

足利家執権の高師直、
饗応役の桃井若狭之助と
塩冶判官。その妻・顔世御前が
主要人物。場所は鎌倉。
時は室町幕府成った頃。

ここで対立するのは師直と若狭之助。
むしろ判官は収める立場。

顔世に恋慕する師直が言い寄る場でも
助けに入るのは若狭之助で、
腹を立てた師直が罵詈雑言を浴びせ、
思わず刀に手を掛けるも堪えます。

【二段目/松伐り】

前場での怒りが収まらない若狭之助が
師直を討つと、家老の加古川本蔵に
心中を吐露すると、主人の性格を熟知した
本蔵は庭の松を斬り、賛同します。

という本筋の前に、
本蔵の妻・戸無瀬(となせ)と
娘の小浪(こなみ)が、許嫁の
大星力弥と会う副筋があります。
後半の八、九段目に連なる場面。

さて、再び本筋。
主君を安心させた本蔵は、
先程の言動とは裏腹、馬を駆り、
心配する妻と娘を蹴散らし、
屋敷を後にします。

【三段目/館騒動】

いわゆる「松の廊下」。

加古川本蔵が機転を利かせ、
師直に賄賂を贈ったこと、
顔世からの拒絶の手紙も加わり
師直の怒りの矛先が塩冶判官へ。
「鮒侍、鮒侍」と愚弄された
判官が堪えきれず斬りかかる、
ところを本蔵が止めます。

この時、判官付きの若侍・
早野勘平は、腰元のおかると
門外で情事のため不在。
事件を知るも時既に遅く、
切腹しよとするところ、
おかるに説得され留まり、
彼女の実家へと向かいます。

《つづく》
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『仮名手本忠臣蔵』配役の話(後篇)

2013年12月08日 | 制作公演関連
今月の一日から二十五日まで
『歌舞伎座新開場柿葺落
十二月大歌舞伎
仮名手本忠臣蔵』が公演中。

で我々、遊戯空間の
『全段通しリーディング
仮名手本忠臣蔵』は浅草木馬亭で
二十日と二十一日でございます。

お約束通り、配役比較致します。
そうそう、この《約束》が本作の
肝でもあります。ご存知の通り、
主君の仇討ちの物語ですから…。

その無念の切腹をする主君が
【塩冶判官(えんやはんがん)】
歌舞伎座では菊之助、
遊戯空間では丸本育寿が務めます。

敵は【高師直(こうのもろのう)】
赤穂事件で言うところの
吉良上野之介ですね。
只今『利休にたずねよ』が上映中の
海老蔵。に対して側見民雄。
先月、僕が制作を務めた
「演劇集団阿吽」の代表で、
以前僕がいた東演の大先輩。
(側見も既に退団)

おっと、この調子で紹介を続けると
超長~くなるので、以下箇条書き。

【桃井若狭之助】
染五郎/篠本賢一

【大星由良之助】
幸四郎/佐々木梅治

【大星力弥】
尾上右近/大沢一起

【顔世御前】
七之助/観世葉子

【斧九太夫】
錦吾/をはり万造

【石堂右馬之丞】
染五郎/坂詰貴之

【おかる】
玉三郎/渕野陽子

【鷺坂伴内】
権十郎/久堂秀明

【早野勘平】
海老蔵/渡辺聡

【斧定九郎】
獅童/坂詰貴之

まだまだ多くの人物が登場する
作品ですがごく一部のみ・・・。
さて、今回、遊戯空間には十四人の
役者が出演いたします。
あれれ、二人足りません。

歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』は
昼の部として、大序、三段目、      
四段目、道行旅路の花婿。
夜の部として、五、六、七、
そして十一段目(討入の場面)
を上演します。
つまり二、九、十段はカット。

なので戸無瀬を演じる神保麻菜、
小浪の大黒谷まいの二役を
比較することができませんでした。

それにしても。
錚々たる顔ぶれの松竹歌舞伎!
そして遊戯空間も、それに決して
ひけを取らない陣営です。
是非、迫力ある舞台を体感ください。

割愛した人物や、また粗筋を
よく知らない読者も多いと思うので
今後のブログで紹介しま~す。
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『仮名手本忠臣蔵』配役の話(前篇)

2013年12月06日 | 制作公演関連
遊戯空間『仮名手本忠臣蔵』は
昨年に続いての上演となり、
引き続きの出演七士と
はじめましての七士で
構成されて・・・と既に書いた。

詳しく書くと、
佐々木梅治、渡辺聡、久堂秀明、
丸本育寿、大沢一起、篠本賢一、
渕野陽子が前者だ。

で。佐々木、久堂は
前回とまったく同役を担うが、
他は若干違う役で登場する。

例えば丸本と大沢は、
ドラゴンズが井端と荒木で
二遊間コンバートしたように、
塩冶判官(大沢→丸本)
大星力弥(丸本→大沢)を
入れ替えて演じる。

また演出を兼ねる篠本は、
桃井若狭之助、天河屋義平はまま、
石堂馬之助を坂詰貴之に譲り、
かわって竹森喜多八の三役。

・・・挙げればきりがないので
このへんで辞めるが、要は
再演ながら「新しい」作品になる
・・・平凡すぎてかたじけないが、
本当だからしょうがない。

とか言ってるうちに気づけば
公演二週間前ではないか。

金曜土曜、たったの二日で
四回の舞台です(12/20,21)。
歳の瀬の忙しい時期ではありますが、
場所は浅草、師走に立ち寄るには
良い風情の町でもございます。
お誘いあわせてご来場ください。

奥山おまいりみちのなかほど。
木馬亭は一階、上は木馬館で、
連日大衆演芸で賑わっています。

二十日は十四時と十九時、
二十一日は十三時と十八時と
全回、時間が異なります。
お間違いないよう。
かわりにお値段は三千円、一本。

次回は、新歌舞伎座で上演中の
「仮名手本忠臣蔵」との配役比較を
お届けしま~す!!!






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師走の小掃除と『目覚め』の感想

2013年12月04日 | 鑑賞
昨日我が家はちょいと張り切った
お掃除の日となった。

僕が制作で関わった公演
三作品(詳細文末)と
かみさんの主宰する
ラヴィニアの公演が終わって、
その間かなり散らかった部屋を
漸くやっつけることになったのだ。

さて、そのラヴィニアの
『君の目覚めに微笑みを』は
12/1付弊ブログに書いたように・・・
『眠れる森の美女』をベースに
《不条理ミュージカル》と
銘打ちながら決してミュージカルじゃない、
毎度の「歌とダンス入りの舞台」
・・・でありました。

で更に言うと『眠れる~』は「外皮」で
心酔する別役戯曲と、
今超はまってる東方神起、
その二つへのオマージュ的作品でした。

そーして一言で言えば「時」
人の生の連なり=「歴史」、
その無限の連鎖に対する
作演出「高円寺圭子」の世界観を
三次元化する舞台とも言えた。

※※※

「時」といえば世代交代は必須だ。
例えばプロ野球の先発ローテの
顔ぶれの移り変わり。
或いは、その先発陣のなかの
大黒柱と目された投手が
想定外の不調の中、
谷間で投げてくれれば程度の
期待度だった若手が
破竹の連勝街道ってなことは
よくあるわけだが・・・

今回のラヴィニアで際立ったのは
森岡正次郎と小川恵梨の大車輪。
二人とも「常連」で、これまでも
いい味を出してはいたが、
『君の目覚め~』における
目覚しい牽引っぷりは圧巻だった。

現在ラヴィニアは橋本千佳子と
宮内彩地の二人ぽっちだが、
二人に伍してコーラスを担当する
彦坂有美や、概ね少数派となる
男優陣において田中龍、宮島岳史ら
前述の二人とともに、
なくてはならない顔触れが
フレッシュなキャストとの間で
重層的に機能することが期待される。

※※※

【11月に関わった公演】

演劇集団阿吽『空の記憶』
(11/1~4、スタジオAR。
11/7、安積黎明高校)

三十路婦人会『笑者の行進』
(11/13~17、GEKI地下リバティ)

アトリエ・センターフォワード
『プロペラとスカーフ』
(11/15~25、シアター風姿花伝)
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