クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

車軸式サスペンション その2

2021-02-02 14:53:12 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
何代目のセンチュリーか分かりませんが入庫してきました。

エアーサスペンションが壊れて交換部品が手に入らないのでなんとかならないか、というのが入庫の経緯。

年数は経っているものの、走行距離が数万キロで車体もシャキッとしていて、外観も綺麗だが走れない⋯

エアーサスペンションのラバーに穴が空いて、コンプレッサーが回りっぱなしになって壊れたのではないか。と入庫時に聞いた話。

仮にコンプレッサーが手に入っても、ダンパーと一体になっているラバーに穴が空いているのは修理不能。結局のところお手上げ状態。

幸いなのは金属バネを併用しているエアーサスペンションなので、これまで補助の役目だった金属バネを、
主バネに作り直す作戦にすればなんとかなりそうです。
バネ新規製作。
ダンパーも新規製作。

ただし車高を自動調整してくれるエアーサスペンションの働きがなくなるのは仕方ありません。

補助バネのレート測定と、元の正しい車高を出すためのストローク配分、ロアーアーム角、
バネ上荷重測定などを行い、主バネの諸元出し作業から始めます。

この年式のセンチュリーはフロントストラット、ロワーアームはアイアームでテンションロッドで前後力を止めるタイプ。

リヤは5リンクリジットアクスル、車軸式です。

乗り心地最優先の高級車なのにダブルウイッシュボンでもマルチリンクでもない車軸式・・・

車軸式は乗り心地に不利で接地性が悪くトラック御用達、とどの教科書にも書かれています。
つまり乗用車向けではない、昔からある足だと。

しかし横振れの発生が少なく、良路の快適性はダブルウイッシュボーンよりも、マルチリンクよりも優れているのですが、
そこを取り上げる人はあまりいないような気がします。
そんな記事も見かけません。

*実際高速走行時の横振れの少なさは秀逸です。

憶測でしかありませんが、このクルマの設計者は車軸式の本当の良さを理解してたのではないかと。

いや〜その時都合よくあった部品がこれだった、というオチがあったとしてもです。





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2 コメント

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Unknown (Jun☆)
2021-02-05 14:56:50
写真を拝見する限り、ダンパーの取り付け位置が後輪車軸より後方にあるように見えます
これはレバー比でも有利ですよね
設計者はわかっててこの設計なんでしょうね
さすがセンチュリー
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書き込みありがとうございます (くにまさ)
2021-02-05 15:58:06
そうかもしれません。
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