クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

多勢に無勢

2018-09-13 11:38:55 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
先日のお客さんとのやりとり。

ここでサスペンションをいじってもらうと車高が上がる⋯⋯

よくご存知で⋯⋯

一応「適正な車高」にするだけなんですよ。と説明。

サスペンション変更する人のほとんどが車高を下げます(おそらく)
下げない人と比較すると多勢に無勢。

この数に連動したお店の数もあるわけで、うちは無いに等しい一店、ということになるのでしょうか。

フォーミュラカー、乗用車のサスペンションは横並びで考えることができます。

車両運動の基本原理は乗用車もレーシングカーも同じで、レーシングカーだから特別ということはありません。

サスペンションの見た目がまるで違うので、にわかには信じられないかもしれませんが⋯

一緒にできないのが「市販車ベースのレースカー」

サスペンションが設計された時のレイアウトとは明らかに違う車高になっているので、
操縦性も安定性も約束できない危うさがあります。

なんとか乗れるようにするには(正攻法ではありません)乗り心地を無視して
サスペンションが動かないように硬めていくしかありません、言い換えれば
本来のサスペンションの機能を殺してタイヤグリップに依存するわけです。

車高を下げたクルマの運動特性がどうなるかと言えば⋯⋯

雨の日は怖い、ドライ路面は綱渡り、乗りこなしに時間がかかる、サーキットラップが安定しない、
ラインどりの選択肢はクルマ任せ、ワインディング路では何か起きそうで飛ばせない、
タイムアタック一発は超キンチョーする、スピンが付いて回る。

ちっとも乗りやすくないということです。

ローダウンしたクルマの危ない操縦性をして、これがチューニングカーだと思い込んでいる人も⋯⋯確かにそうですけど。

レーシングカーでベストセッティングを施すのと同じに「適正車高」を大事にしているだけなんですけどね〜うちは。

まあ、無勢のお店の話ということで・・・