クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

FD3Sのサスペンションセッティング

2016-05-24 22:54:17 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
FD3Sのダンパーセッティングの相談がありました。

サーキットに乗り込むと、ハンドリングが思わしくなく、自分たち(仲間?お店さん?)で試行錯誤したものの行き詰まってしまった・・・

ロールの収まりが良くないから減衰値が足りない(柔らかい)、と判断して減衰値を高くした。
(市販状態からオリジナルチューニングを施してもらった)

再度走らせるもやっぱりまだ減衰値が足りない・・さらに減衰値を高くした。

を、繰り返していたので送られてきたダンパーの減衰値をみると当然ながら高減衰(過減衰)。

どれくらいかといえば、減衰値を表記する専用のグラフ用紙からはみ出してしまうほどの数値でドットできない!

これまで、このグラフ用紙の範囲でレーシングカーも含めて描けなかったのはほんの数例、それもあまり良いセッティングのものではありませんでした。
今回の打ち合わせの中でも、まだ減衰値が足りないから高くして欲しい・・・

硬くすれば問題が解決する、柔らかいのはダメ・・・こう考えている人が多いのかもしれません。

ダンパーの減衰値に限らず、スプリングレートも硬い方が速さに結びつきそうなイメージがあったりしませんか?

誰それのレーシング関係者に運転してもらったら、脚が柔らかい、もう少し硬くするといいと言われた・・・常套句です。

しかし今回のケースでは、これ以上硬くしても問題解決にならないことを説明し、仕様の方向はこちらに任せてもらう事に。

届いたキットは前後共スプリングレートが16kg/mmなので、過去のデータを参考にしながら、前後同仕様にチューニングし直しました。

チューニング前のダンパーはフロントの減衰値が高く、リヤはやや低かったので、当然ながらオーナーから「なぜ減衰仕様が前後同じなのか」と質問がありました。

つづく