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【アベノミクスで「日本沈没」】「日本『円』以外全部沈没」で新時代の箱船となる日本①

2020-03-15 00:02:45 | 日本

 新しい時代の先駆として古い時代を押し流さんとする大洪水・・・のような大混乱において、「箱船」の役割を果たすのは、やはり、この国の人々ならば誰もが手にしている・・・

 小説家・筒井康隆さんの著作に「日本以外全部沈没」というショートショートがあります。これ、その発表より少し前に大ブレークしたSF作家・小松左京さんの「日本沈没」のパロディ。海中に没するのが諸外国のほうで、各国要人たちが、唯一の陸地として残る日本列島に自分だけでも乗せてもらおうと、あれこれ手練手管を尽くして日本人にすり寄って・・・という傑作なストーリーです。

 「日本沈没」そして「日本以外全部沈没」(ともに1973年)が登場したのは20世紀後半のことですが、その頃は幸いなことにいずれもフィクションに留まっていて、これらが現実になることはありませんでした。しかし・・・それから半世紀余りたった21世紀の現在は、これらタイトルがじつにリアルに感じられるのではないでしょうか、とりわけ経済面において・・・

 まずは「日本沈没」。残念ですが、本当にそうなってしまいました、「アベノミクス」(≒日銀の金融政策「異次元緩和」)によって。これについては本ブログで何度も書いているところですが、その沈没の様子が如実に表れているところをひとつだけシツコク指摘しておきます。それはアベノミクス前後での本邦GDPの激減ぶり、つまり、アベノミクス期間(2013年~)、米中両国の突出ぶりを含め、世界各国がプラス経済成長を成し遂げていくなか、日本だけがマイナス1兆数千億ドル(百数十兆円)という、圧倒的な超マイナスといってよいほど経済的に「沈没」してしまったという揺ぎ無い事実です。それはこちらの記事でご紹介した以下の表ではっきり確認ができるわけです。

 で、どうして日本はこれほど沈没してしまったのか?は、これまた何度も書いていたように、アベノミクスで為替レートが過度の円安ドル高になったため。一般的に、通貨安になると、輸入インフレが起こって内需には下押しの力が加わるものの、外需すなわち輸出等は有利になると考えられています。しかし、わが国には、こちらの記事等に書いたような経済構造等があること、そして、本邦企業の多くには輸出競争力こそあるものの、いまのアメリカを見れば誰でも理解できるように、外国に対して(減った内需を埋め合わせようと)集中豪雨的輸出を仕掛けることが実際には許されないこと、などにより、円安になったからといって、わが国はアベノミクス前と比べて輸出振興が大きく図られたわけではありません。その逆に、ドルで取引されるエネルギー等原材料の円換算輸入額のほうが膨らんでしまい、その差引である貿易収支は、アベノミクスで円安に転じて以降はかえって悪化し、2014年に戦後最悪の1200億ドル超の貿易赤字を記録するなど、本邦経済をマイナス成長させる---GDPを引き上げるどころか引き下げる---方向に寄与する始末・・・

 こうして、円安誘導は頼みの貿易・・・収支を赤字拡大方向に誘導し、本邦GDPの足を引っ張るだけ・・・にもかかわらず、アベノミクスが円安ドル高を志向し続けるのは、これも本ブログで何度も指摘の「カブノミクス」(本ブログ造語:アベノミクスの取り柄は「株のみ」)、つまり株高を最大の成果として誇示したいため(?)。ですが、これだって、その資産効果の個人消費等にプラスに働く力が、これをマイナスさせる作用をもたらすアベノミクスの輸入原材料インフレ&石油投機扇動&消費増税のトリプルパンチに到底かなわないことは、上記数字が雄弁に物語るとおりです・・・

 これらトータルの結果としての「日本沈没」、何といってもスゴいのは、沈没の上記スケールの巨大さもさることながら、こちらの記事に書いたように、アベノミクス各位が、こうして日本が沈没することがはじめから予想できたのに円安誘導を強行し、かつそれを7年間も行い続けていること・・・もさることながら、それでもその沈没の痛みを国民に気づかせるほどの激しいインフレが起こることのない日本経済の強靭さ、なのでしょうが・・・

(続く)

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