ちょっと古い言い回しで表現すると---あれは誰だ?「エコノミスト」だ、「アナリスト」だ、いや「株セールスマン」だ~!・・・ってあたりが、その方々の真実の姿でしょう・・・(?)
本ブログの各記事を綴るにあたっては、経済系メディアHP等に掲載されている、内外の金融機関およびそのシンクタンク等に属する「エコノミスト」「アナリスト」などといったカッコイイ(?)肩書の方々のレポート等を閲覧することがしばしばあります。ところで、左記の肩書を日本語に素直に訳すと「経済学者」「分析者」等となるわけですが・・・個人的には、各位は「株セールスマン」―――上記レポートや講演等のセールストークを通じて、株やら外債などのリスク金融商品を投資家に買わせることを本業とする人々―――であって、けっしてそれらの肩書が本来的に意味する経済学者(エコノミスト)とか統計データ解析等を行う人々(アナリスト)ではないと思っています(「株セールスレディ」もいらっしゃいますが、便宜上「株セールスマン」に統一させていただきます)。
で、どうして各位は「株セールスマン」で「エコノミスト」とは言えない、と考えるのか、ですが・・・その理由は各位が、株や外貨建て資産のセールス増加(=自分が属する金融会社のこれらの売買手数料収入等の増加)が期待できる、リスク資産の価額を上昇させる要因をプラス評価するばかりで、それが「統計的」に「経済」をマイナスさせる原因となっている面があることに、あえて目をつぶる、あるいは単純に気が付いていない(って、その可能性が高い?)からです。
で、その要因・原因とは・・・何度も指摘しているように、「円安」です。株セールスマンたちは、こちらの記事そして前稿等でも書いた株↑外貨↑円↓すなわち・・・円安は株価にプラスだからポジティブで、円高は逆にネガティブ、という見方しかできず、円安のマイナス面(個人消費等にネガティブ)や円高のプラス面(同ポジティブ)は認めない、ということ。ここで、もし各位が肩書どおりの経済学者なり統計学者なら、基本的なデータ等に基づいて、円安のネガティブ面・円高のポジティブ面も含めた総合的な経済診断をするはずでしょう? でも彼ら彼女らは株のセールスを生業にしているから、円安=プラス・円高=マイナスの評価しか、し得ない(?)、ということになるわけです・・・
話が前後しますが、どうして株セールスマンたちが円安を歓迎するのか、はこれまたこちらの記事で綴ったように、わが国の現在の株式等マーケットでは外国人投資家の円キャリートレードの動向が株価決定の最大の要因になっているため。彼らがキャリトレをすれば必然的に株価↑円↓に、これを手仕舞えば株価↓円↑になります。であれば、上記セールス向上が見込める円安を待望するのは(逆に円高をネガティブ視するのは)、株セールスマンとしては当然といえば当然でしょう・・・
このあたりは現行の政府・日銀の経済政策「アベノミクス」とも願うところは一致しているといえます。何度も指摘しているとおり、「カブノミクス」―――アベノミクスの取り柄は「株のみ」ですからね・・・