世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【不要な「異次元緩和」を必要不可欠に見せるには・・・】経済をまったく語れない政治とメディアのトホホ④

2017-07-19 00:03:23 | 日本

前回からの続き)

 次に上記でご紹介の石破茂・元自民党幹事長コメント、日本国債が暴落(長期金利が急騰)しないのは、投資家が「いつか必ず日本は消費税を上げると思っているからであり、どうも本当に上げないみたいだということになったら、もういいや、ということになるのではないか」について。

 これまた前提が事実と違っていますね。つまり、投資家は消費増税を通じた財政再建に期待しているから購入している・・・のではなく、これとはほとんど無関係に、日本国債が投資対象としてもっとも適当だから買っているわけです。実際、10%への税率引き上げを見送ったからといって、金利は上がらなかった(国債価格は下がらなかった)。

 こちらの記事を含めて本ブログで書きまくっているように、現在、世界のどこを見渡しても日本国債以上に安全かつリターンが得られる投資対象はそうはありません。だからその価格は高く、日本の金利は主要国でもっとも低く保たれることになります。この構図、黒田日銀が「異次元緩和」を始める前からそうでした。したがってこれ、ハナから必要なかったということになります。日本政府は市場から低金利資金を調達することができていたわけですからね・・・

 そんななかで無茶な介入を日銀がしたらおかしなことになるのは当然です。最悪、こちらに書いたような国民的な悲劇となりかねません。もちろんそれは同緩和策のせい、すなわち資産の超高値掴みをして巨大評価損を発生させたために起きること。つまりすべては、こうなることを知っていながらコトを進めた黒田総裁ら日銀幹部の個人的責任ということになります(?)。

・・・ところが石破氏は、異次元緩和を、消費税収が足りない分をファイナンスしてくれる有難い策であるかのように擁護し(?)、これがもたらす危機の責任を国民に転嫁しようとしている(?)わけです。「だって国民が消費増税を嫌がるものだから、異次元緩和で国債を買い支えるしかないんですよね、日銀さん」といった具合です。こうなれば同幹部はご自身の「尻拭い」を納税者にさせることが可能に・・・?

 上記コメントは何も石破氏に限ったことではないはずです。「消費税や異次元緩和についての見解を」とマイクを向けられたら、おそらくこの国の99%の政治家がこれと同じように回答するでしょう。繰り返しますが、センセイ方は経済に関する意見や政策をまったく持っていないから、何とも仕方がありません・・・(?)。

 それでも万一、わたしがここで綴ったような、財務省・日銀の主張に疑問を持った見方が広まったら、どうするか? わたしのような「ワル」が日銀幹部なら、しこたま抱えた国債の一部を意図的に市場に放出、その価格を急落、金利を急騰させて市場を「ひやっ」とさせたうえで、「ほ~ら御覧なさい、だから日銀の異次元緩和は絶対に必要なんですよ」「いつまでも消費増税を先送りにはできませんよ」と、聞き分けの悪い(消費増税を躊躇する)?国民に「お灸」をすえてみせますけれどね・・・

続く

金融・投資(全般) ブログランキングへ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【財政改革イコール消費増税... | トップ | 【自民党の存在理由:官僚の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本」カテゴリの最新記事