(前回からの続き)
前回、東芝そして日本郵政が大ダメージを被ることになった元凶として、どう見ても採算の合わない超高値での外資買収に向け、「暴〇〇人」よろしくアクセル全開で(?)突っ走った老齢経営者の存在を指摘しました。一日本人として、もうこうした、外国人にはハレル~ヤ🎵、わたしたちにはトホホ~な事態は二度と見たくありませんが・・・こちらの記事に書いたように、「アベノミクス」が演出した円安外貨高のいま、本邦企業の多くは高値を警戒して外国投資を手控え、結果として社内留保としてのキャッシュを積み上げていると考えられるため、少なくともこれらと同規模の悲劇が繰り返されることはけっしてない(?)・・・と信じたいものです。
それでも・・・この手の懸念がどうしても払拭できないと個人的にハラハラさせられっぱなしの法人組織がひとつ、この国にあります。それは・・・資産の超高値買いをこの瞬間もフルスロットルで(?)行っている、黒田東彦総裁率いる日本銀行・・・
こちらの記事を含めて以前から書いているとおり現在、日銀は「異次元緩和」の名のもとに日本国債、日本株ETF、J-REIT(不動産投資信託)等の資産を市場価格よりも明らかに高い価格で買い上げている最中です。マイナス金利政策が発動されるくらいだから国債の買値は市場メカニズムでは説明が付けられない高レベルだし、ETFやREITは年間それぞれ合計6兆円、900億円に至るまで、を目標にマーケットの動静に関わりなく「買い一辺倒」なわけです・・・
こうした高値掴みオペをやり続ければ当然、日銀が保有する資産の時価評価額は購入時の価格を大きく下回るから、それだけ日銀の自己資本は減る・・・どころかヘタをすれば日銀は債務超過に陥るリスクが出てきます。それが意味するのは・・・1万円の価値を裏付ける資産が改めて査定してみたら9千円に減ってしまったことが分かったので今般、旧1万円を新「円」9千円に交換しま~す、といったように、円の価値を強制的に切り下げざるを得なくなる・・・みたいなこと(?)。すべては上記異次元緩和という名の黒田氏らによる、分かっていてやっている「高値掴み」のせいです・・・。
黒田日銀がもたらすかもしれない(?)この災厄のスケールや広がりは、先述の東芝とか日本郵政の比ではありません。東芝の株主や社員なら「ヤバいな・・・」と感じたら株を売ったり退職して他社に移るなどして身を守ることができるけれど、こっちは国民100%に降りかかってしまうから。つまり、日本人が使う通貨「円」の価値そのものが毀損し、わたしたちはその分、悪いことなんて何もしていないにもかかわらず資産を減らされてしまうためです・・・(?)