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【投資の是非も「金>円>外貨」で判断できる】東芝の苦すぎる教訓「海外巨額投資はNGだ」③

2017-03-03 00:04:28 | 日本

前回からの続き)

 今回の東芝の苦すぎる教訓を日本企業は生かさなければならないと思います。つまり、海外巨額投資案件は極めてリスキーだという事実を経営者は再認識すべきということ。

 本ブログで以前から何度も書いているように、現状の世界経済情勢下では実質金利(=名目金利-[予想]インフレ率)が高い順に「金>円>ドル>ユーロ>新興国通貨」が成り立ちます。この不等式で分かるとおり、最強通貨・を持つわたしたち日本人にとって、円よりも弱い通貨建てで評価される外国の投資物件には為替リスクが付きまといます。外貨は時間の経過とともに円に対して減価していく可能性が高いということです。

 よって、海外に投資するかどうかを決める際は、直接投資、M&A、金融資産購入などの違いによらず、この減価リスクを差し引いても円換算でプラスのリターンが見込めるかどうかについて、慎重に見極める必要が出てきます。その結果「OK」となれば投資実行、「NGあるいは『?』」の場合は金投資・・・って、事業会社はさすがに金塊を買って金庫に入れておくわけにもいかないので、日本国内で新たな投資対象を探すか、どうしても見つからない場合は社内留保として円の預貯金で持っておく(=日本国債に投資する)、ということになります。

 先日のこちらの記事に書きましたが、本邦企業および投資家の大半は、上記の判断が適切にできているものと考えています。でなければ円のキャッシュがこれだけ企業内(および日銀当座預金口座そしてタンス預金!?)に積み上がることはないでしょうからね。裏を返すとこれは足元の市況が、上記法則(?)とは逆、要するにかなりの金(ゴールド)安・円安・ドル高になっていることの表れということ。いうまでもなくコレ、アベノミクスが円安を無理に誘導し、上記方程式すなわち市場原理が機能しないようにしているためです(?)。よって、企業経営者の「海外への投資は凍結、円キャッシュで巣ごもり」は至極合理的な経営判断といえるでしょう。

 ・・・にもかかわらず、一部の企業や投資家は、いまのこのタイミングでアメリカなどの外国への新規投資に乗り出そうとしています。非常に危険と思います。前述のように、実質実効ベースでは現在は「超」がつくほどの円安ドル高なので、うっかり外国資産に手出ししたら高値掴みは避けられません(?)。そのうえ、目下の株価が象徴するとおりアメリカ等はバブルの極みにあり、株も債券も不動産も理屈に合わないほどのメチャ高になっているわけです。なので、こんな超ドル高&バブリーのときに・・・たとえば米不動産に巨額マネーをつぎこんだりしたら・・・東芝の「二の舞」は必至です(?)。

 ・・・名前は出しませんが、そんなリスキーな投資に走りそうなのは、ガバナンスが利かない(?)、カリスマ創業者あるいはその一族が経営する企業に多いような印象を受けますが、大丈夫なのでしょうか・・・

続く

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