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【米財務省、日本を為替等「監視リスト」国に指定】アメリカ様の一方的な評価に見える鋭い分析①

2018-04-15 00:04:14 | 日本

 アメリカ様の一方的な見方?・・・とはいっても、日本では書けないような鋭い指摘があって勉強になりますね・・・

 13日、米財務省は、アメリカの主要貿易相手国のマクロ経済および為替政策を分析したレポートを発表し、対米収支が大幅黒字の日本を引き続き「監視リスト」国に指定しました。当リストは(1)年200億ドル以上の対米貿易黒字、(2)GDPの3%以上の経常黒字、(3)GDP2%以上の額の為替介入実施、の3つの条件で評価し、アメリカはすべてに引っかかった国を為替操作国に指定、経済制裁等の検討対象にしてしまいます。この条件に日本は(3)には抵触しないものの(1)と(2)には当てはまることになります。したがってアメリカ・・・のドナルド・トランプ政権が今後、これを引き合いに出しながら、わが国に対して貿易不均衡の是正を強く求めてきそうな予感がします。

 ところでこのレポート、当然ながらアメリカの国益目線でパートナー国を評価するもので、けっして客観的でも公平公正といえるものではありません。タイトルからして、アメリカが巨大赤字になっているのは相手のせいだ、といわんばかり(?)ですが、日本に言わせると、これはアメリカの産品に日本が輸入したいと思えるようなものが少な過ぎるから。したがってアメリカに対してはもっとメイド・イン・USAの魅力を高めるとともに、日本市場に参入する努力をしてほしい、と逆に訴えたいところです。わが国と並んで上記「監視リスト」に上げられた他の5か国―――中国、韓国、インド、ドイツ、そしてスイスも同じ思いでしょう。

 とはいえ個人的には、それなりに興味を持って本レポートを眺めてみました。理由は・・・まあ当たり前ですが、日本を含めた6か国の国際収支とかGDP比などが、すべて同じ米ドルベースで表現されていて、互いの比較のなかで、わが国や他国の状況等が確認しやすいためです。そのあたりについて以下、分かったことや考えたことを綴ってみたいと思います。

 で、日本について同レポートは、2017年の対米貿易黒字額690億ドルと引き続き大きいうえ、経常黒字についても同年はGDPの4%と、2010年以降で最高水準に達していると解説し、わが国がこのように上記(1)(2)に抵触していることに不満感を示しています。為替レートに関しては、ドルに対して名目レートこそ1年間で3.6%ほど上がったものの、実質実効レートでは2017年初から今年2月までに逆に2.4%ほど下がったと分析。さらに同レートで測ると円はいま、過去20年の平均値よりも25%近くも安いと指摘しています・・・

(続く)

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