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【トランプ大盤振る舞いで国防費大削減は不可避?】トランプ新政権誕生でパクス・アメリカーナ終焉か①

2016-11-13 00:00:45 | アメリカ

 わたしの個人的予想は見事にはずれました・・・が結局は、やはり当たり!みたいなことになる可能性もちょっぴりだけ残っているような・・・?

 ドナルド・トランプ氏、次期アメリカ大統領に決定!―――ヒラリー・クリントン氏がなるだろう、という大方の予想とは逆の、世界中の人々が驚く結果になりました。同氏にはご存知のような面こそあれ・・・それ以外をあえて前向きにとらえ、トランプ新大統領の内定を歓迎したいと思います。前稿でもふれましたが、これが新しい国際秩序すなわちポスト・パクス・アメリカーナPost Pax Americana:「米覇権が形成する『平和』」後の時代)の幕開けになると考えるためです。本稿ではそのあたりを綴ってみたいと思います。

 Make America Great Again」(アメリカをふたたび偉大な国にする)―――これを選挙スローガンに据えたトランプ氏がやろうとしていることは、限りあるリソースを自分たちの国アメリカに集中させよう!というものでしょう。つまり、国民の最大関心事である米経済再生を最優先させるということ。そこで同氏はじつに大胆な経済政策―――多国籍企業の誘致に向けた法人税率の15%への引き下げ、年収5万ドル以下の夫婦世帯および同2.5万ドル以下の単身世帯の所得税免除、総額5千億ドル(クリントン氏案の2倍!)におよぶインフラ投資の実行などを公約にしたわけです。

 まあこれらは「大盤振る舞い」―――大幅な減税や公共事業の拡充ということで有権者受けはするでしょう。しかし、常識的に考えれば「じゃあ財源はどうするの?」というものばかり。そのへんをインタビューで突かれたトランプ氏は「低金利で驚くほどのディールをまとめる」とか「政府のインフラ債で調達する」などと返答しましたが、何とも心もとない感じはぬぐえません。ぶっちゃけ、同氏に合理的な策はないのでしょう・・・

 ・・・正直に言って、上記を実現させるためには、ボンド発行による借金だけでは絶対に不可能です。ようするに米連邦政府の歳入の強化や歳出の抜本的なリストラが必要不可欠になるということ。で、真っ先に想定されるのが、「国防費」の大規模な削減になりそうです(?)。先日の記事でもご紹介しましたが、アメリカの軍事予算は約5960億ドル(2015年)と日本(約470億ドル)の12倍以上もの莫大なスケールですからね・・・

 「アメリカ第一」を標榜する以上、トランプ氏がこの巨大軍需マネーの多くを道路や港湾の建設といった国内の用途に「リバランス」(?)しようと考えるのは十分に理解できるところです。で、この場合、インフラ再生等に振り向けるべきおカネは―――「テロ対策」など米国民の命や財産を守るための支出は削りにくいから―――どうしても対外関係費用、つまり日本をはじめとする同盟各国の安全保障代などになりそうですが・・・

続く

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2 コメント

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Unknown (釣り人)
2016-11-13 12:32:34
トランプ対サンダースならサンダースが勝っていたかな(笑)

海軍増強(350隻構想)という報道がありますがインフラ投資にしろ軍備増強にしろ、予算はどこからやってくるのか・・・
オバマの時(オバマケアだったかな?)に債務上限の問題で議会と対立してたけど、日本や他の国に米国債を買わさせるのか、FRBに買わすのか・・・
ヒラリーと比べると先行き不透明ですね。
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Unknown (コメントありがとうございます)
2016-11-19 21:15:12
 ご指摘のとおりと思います。ホント予算、どうする気なんでしょうね?軍拡・インフラ再生で歳出を増やす一方で、法人減税など歳入は減らそうというのだから、差し引きの財政収支は悪化するばかり・・・
 で、その穴を埋めるマネー調達のためにますます大量に振り出される米国債、いったい誰が買うのか・・・。中国は資本流出、資源国は資源価格低下でともに買う余裕なし。貯蓄超過の日本だけは買えるが、為替損がコワいのでマトモな本邦投資家なら手を出さないはず・・・。そんなこんなで長期金利の上昇に歯止めがかからなくなったらアメリカはオシマイですよ・・・
 やはり、どう考えても最後の買い手FRBの登場しかないでしょう。でもそれって低金利バブル路線の継続になるから、トランプ氏の主張に反するような・・・
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