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【日米共同?QEインフレで貧富差拡大、米社会は分裂へ?】日銀にハメられた?アメリカが向かう先⑧

2017-12-17 00:01:13 | アメリカ

前回からの続き)

 以前から書いているように、アメリカが抜本的なバブルの後始末を実行するのは極めて難しいと考えています。これには債務超過に陥った金融機関に財政資金を大量投入する必要があるわけですが、同国にはこれを用意することができないため。もう少し正確にいうと、米連邦政府はこのおカネを米国債を振り出して外国(≒中国日本、産油国等)から借りなければならないが、その金額が巨額過ぎるゆえに長期金利の急騰を招いてしまい、あらゆる債務が持続不可能になってしまうから。よってアメリカは2008年リーマン・ショック直後の、本来ならば痛み覚悟で「出口」=バブル清算に向かうべきタイミングで、FRBQEによってバブルにバブルおっ被せるというその場しのぎの策に出たわけです。

 アメリカに「出口行き」をさらに遠のかせたのが・・・われらが日銀です。これまで綴ってきたように日銀は、アメリカの良き友人として(?)「これでラクになりまっせ~」のノリで麻薬のごとき超低利マネーを市中に供給し続けています。これがFRBQE停止後(2014年10月以降)のバブル膨張に大貢献し、結果として米経済を完全なバブル依存症に陥れ、もはや軟着陸が絶対に不可能(?)なチョ~高みへと押し上げたのでした・・・

 ということで、この先アメリカはどうするか?は何となく予想できるわけです。すなわち、もはや(って、ずっと前からだけれど)「出口なし」・・・バブルのガス抜きは無理なので、ひたすらバブルを膨らませていくだろう―――FRBがQEを4たび発動してバブルの燃料である超低金利マネーを大量に散布するしかないだろう、ということです。米バブル崩壊は金融システム崩壊≒大手米銀の経営破綻を意味します。その米銀が出資して成り立っている組織がFRBである以上、FRBは第一に株主≒米銀の危機を回避する策を講じなければなりません。それがバブル永遠膨張策=不良債権発生阻止策たるQEということになります。もちろんこのとき、米国民は二の次です(?)。

 で、その米国民ですが・・・米銀救済のために実行される次のQEのもとで大半はこれまで以上に激しいインフレに苦しめられるのではないか。QEとは実質的にはFRBによる米国債等の直接引き受けだから、これが開始されればドルの供給量が急増、その実質価値が大きく下落して(インフレが激しくなって)原油などの原材料価格はもちろん自動車や日用雑貨品といった輸入品や住宅等、あらゆるモノの値段が上昇するでしょう。これによって90%以上の一般国民は生活水準をますます落とすことに。いっぽうで米連邦政府や金融機関、株式投資家といった、巨大債務負担がインフレで軽減されたり、資産価値上昇で利益を得る一握りの人々は大いに潤うでしょう(?)。こうして両者間の格差と相互の不平不満感はいっそう広がり、治安の悪化をともないながらアメリカは国家としてのアイデンティティーを失って、人種やエリアなどの単位で分裂に向かう・・・可能性もゼロではないでしょう(?)。

 「(われわれの後押しもあって?)最終的にアメリカはインフレで自壊に至るだろう」―――日銀・・・幹部の鋭敏な頭脳はきっと、そのあたりまで見通しているに違いありません・・・(?)

(続く)

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