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【資産バブルを続ける以外に道はない】米FRB「量的緩和策」が終わったらバブル崩壊は必至!?①

2014-08-19 00:00:06 | アメリカ

 前回「日銀『異次元緩和』が終わっても国債暴落は起きない」と題して長々と思うところを綴りました。こうなると気になるのは、その日銀がお手本にした(?)アメリカの中央銀行・連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和策第3弾(Quantitative Easing Phase3:QE3)が終わったらどうなるのか、ということ。何度か書いていることですが、個人的な予想等をあらためて記してみたいと思います。

 こちらの記事等でも書いたように、すでにFRBはテーパリングと呼ばれるQEの幕引きの段階に入っており、現在は国債等の買い入れ額を徐々に減らしているところです。このままいくとQEは年内には終了の見込み。そのあとFRBはいよいよ本格的な「出口戦略」―――FRBがそれまでに買い入れた米国債や不動産担保証券(MBS)をマーケットに放出し、バラまいた(バラまき過ぎた?)マネーを回収すること―――を開始し、4兆ドルを軽く上回る規模に膨れ上がったバランスシートの縮小に取り掛かるわけですが・・・。

 私的な結論から先にいうと、「FRBは出口戦略を発動できない」と考えています。理由は本稿表題のとおり、そしてこちらの記事等に書いたとおりそれが資産バブルの崩壊―――株価と不動産価格の暴落による強烈な資産デフレを引き起こす可能性が高いからです。結局アメリカは引き続き資産バブルの膨張に活路を見出すしかないわけで・・・。

 付け加えると出口戦略は金利の上昇を引き起こしそうですが、これこそ資産バブル最大の敵です(まあ資産価値暴落と引き換えに債券は買われるだろうが、それでもMBS等は購入が手控えられてローン金利等は上がると思う)。ここ数年、アメリカは企業も個人もQEという「麻薬」がもたらした人造的な超低金利状態に、あまりにもなじみ過ぎてしまっています。だから米経済は金利の上昇にとても脆弱になっている―――ちょっと金利が上がっただけで住宅や車などのローン延滞率が急上昇したり貸し倒れが急増し、リセッションや金融システム不安が起こりかねない状態になっているといえます。そんなときにもう一段の金利の上昇を招きかねない金融政策なんて選択できるはずがない・・・。

 上記に関連して興味を惹かれるのが、米国内外の金融市場でいまや最大の関心事となっているFRBの利上げ(フェデラルファンドレートの誘導目標の引き上げ)の時期をめぐる議論です。いろいろな予想があるものの「0.5%までの利上げが来年[2015年]中に行われる」というのが大方の市場関係者の見通しのようです。ですが、私は上のような理由から「少なくとも来年の利上げはない。いや正確には米経済は金利上昇に耐えられないのでFRBには利上げができない」と予測しています。

(続く)

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