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【21世紀のCivil Warは不可避?】米FRB「量的緩和策」が終わったらバブル崩壊は必至!?③

2014-08-23 00:04:59 | アメリカ

(前回からの続き)

 アメリカ・ミズーリ州のファーガソンで起きた白人警官による黒人少年射殺事件をきっかけに始まった騒乱は、アメリカの行く末を暗示していると思っています。これはけっして偶然の不幸ではなく、アメリカ経済・社会のゆがんだ構造が生んだ必然の悲劇。背景にあるのは根強い人種差別と今世紀に入って広がる一方の資産・所得格差そしてその結果としての貧困―――多くの人々が克服しようとしたけれどできなかったアメリカの闇の部分です。

 QEの継続は、この闇をさらに深くすることはあってもその逆はないでしょう。大量のマネーがインフレを激化させ、貧富差をどんどん拡大するなか、生活苦にあえぎ未来への希望を失ったアメリカ中の人々が不平不満感をますます募らせます。そんななかで上記のような暴動や弾圧が多発するでしょう。やがてアメリカは民族、階層、州などの単位で四分五裂、そして内乱状態へ―――21世紀の「Civil War」へ。これはけっして「まさか・・・」ではないと思います(流血の惨事をともなうことなく、前回[=南北戦争]のように奴隷[のような困窮状態にある多くの人々の]解放につながるのかどうか・・・)。

 そんな連邦国家としての危機を米治安当局も予見しているのでしょう。「アメリカの真の敵は外ではなく内にあり!」―――だからこそ以前からテロ未然防止を大義名分にこっそりと多くの市民の通話やメールを監視しているわけだし、警察は軍隊から払い下げられた軍備品で重武装しているわけで・・・。アメリカの映画に警察の殺人メカを「正義の味方」に仕立てたようなものがけっこうありますが、これらはまもなくやってくる内戦(!?)の時代に備え、「権力による暴力行使はOK!」といった米国民間のコンセンサス醸成をスクリーンを通してやっておこう、という思惑のもとに作られているのでは、などと勘繰っています。

 で、そんな軍隊や武装警察が本気で守ろうとするものは、米国民の一体感とか安定などではなく、ほんの一握りの富裕層―――QEのマネーゲームをたっぷり享受できるスーパーリッチの既得権益。そしてその銃口の向く先は、「他国」のテロリストなどではなく、大多数のごくフツーの「自国」の民・・・。まるでどこかの独裁国家のような光景が「自由と正義の国」を自認するアメリカの現実となりつつあるのかも・・・。

 ということで最後はすっかり本稿のテーマから脱線してしまいましたが、FRBがもたらすQEという名の「麻薬」漬けの果てにアメリカを待つのは、バブルの膨張と破裂が引き起こす金融恐慌と、ある意味でそれ以上に恐ろしい国家の専制化とか内部分裂リスクなのではないだろうか、などと心配しています。そのときアメリカの市場関係者は、「地政学リスク」の真の中心が、ウクライナでもパレスチナでもなく、ほかならぬ自国であったことに気づくのでしょうか・・・?

 「アメリカが近い将来そうなってしまうかも・・・」―――わたしたちとしても可能性ゼロとはいえないこのシナリオに基づく国家的リスクマネジメントをいまから十分にシミュレーションしておいたほうがよいのではないでしょうか。

(「米FRB『量的緩和策』が終わったらバブル崩壊は必至!?」おわり)

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