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【トランプノミクスが始まる前にドルを金に換えないと・・・?】中国、ドル呪縛からの脱却なるか③

2017-08-05 00:02:58 | アジア

前回からの続き)

 日銀や米FRBなどと異なり、自国通貨建ての資産ではなく外貨つまりドルに裏付けて自分の通貨「人民元」を発行している中国人民銀行(人民銀:中国の中銀)にとっていま、もっとも懸念されるのはこのドルの減価だと考えています。人民元がドルに紐づいている以上、ドルの価値が下落したら人民元のそれも伴連れで下がってしまい、国民が予期せぬインフレに苦しめられるなどの様々なリスクが想定されるため。それに、これではいつまでたっても人民銀は「アメリカ」(FRB・ドル)から独立した金融政策を実施できないし・・・

 ここで、なぜドルの急落が近々想定されるのか、ですが・・・米ドナルド・トランプ大統領らが、そうなるしかない!といった政策を実行しそうだからです(?)。ただでさえアメリカは財政収支&経常収支の「双子の赤字」に苦しんでいるところでトランプ政権は「トランプノミクス」つまり「大減税(歳入減)+巨大インフラ投資(歳出増)」を始めようとしている・・・ということはアメリカは、さらにデカくなる財政収支の穴を埋めるためにますます大量の米国債を振り出すだろう・・・そうなれば当然、ドル安に・・・といった予想が誰にだってできるわけです(?)。

 これまで中国は、対米貿易でドルを稼ぎ、これで米国債を買って喜んできました。いまやその合計は天文学的数値に達しています。となれば、ドル札・米財務省証券という名の巨大過ぎる紙の山を目の前に「これ、こんなに持っていてマジ大丈夫なのか・・・」と不安を感じるのはもっともだし、上記のようにこの先、トランプ政権によって米国債がさらに大量に吐き出されそうであればこれを「もうこれ以上、保有し続けるのはやめよう」となるのは当然にも思えます。というわけで人民銀は、そのバランスシートに記載の「外貨」すなわちドル・米国債を、もっと価値保存に適した他の資産に振り替える動きを急ぐ・・・って、ここでいう「他の資産」は、中国国内にマトモな資産が見当たらないなか、ゴールド)くらいしか考えられないでしょう?

 ・・・では中国は現在、どのくらいの金を持っているのか? 人民銀は今年1月時点の金準備が5924万トロイオンスだったと発表しています。前回ご紹介の人民銀の資産には2541.5億元の「貨幣用金」が計上されています(1~5月まで同額)。ということは、これらの数字が真正ならば、中国(人民銀)は1オンス当たり約4920元(約622ドル=4290×0.145ドル/元)換算で約1843トンの金を保有していることになります。

 ・・・個人的には正直、あの中国の金準備がこの程度とはとても思えません。こちらの記事に書いた理由などから、国際社会に対してはそれらの一部、上記の人民銀に持たせている分だけを申告し、残りの数千トン(?)は人民解放軍の倉庫あたりに隠し持っているのではないか・・・って、最終的には約8千トンを持つとされるアメリカ(FRB)をしのぐ1万トン超を目標に、この瞬間もひそかに金塊を積み上げて・・・

続く

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