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【株価↑経済成長率↓と逆相関な日本・・・】株高が経済成長をマイナスさせる構図を改めよ①

2017-08-19 00:00:52 | 日本

 GDP成長率が良いと、その後がかえって悪くなるような・・・

 14日内閣府は、今年4~6月期のGDP成長率(速報値)が実質1%(名目1.1%)になったと発表しました。プラス成長は6四半期連続とのことです。プラスに寄与したのは内需で1.3%、他方で外需(純輸出=輸出-輸入)は0.3%のマイナス寄与となっています。

 ・・・年率換算で4%のプラス成長、ということで、なかなかに良い数字が出たな、という印象を国内外に与えたと思われます。北朝鮮リスクが高まってリスクオフ・ムードが漂う中、これが株式市場にはポジティブなニュースになったことは間違いなく、本邦企業の株価には上振れの期待が・・・となる可能性はたしかにありそう・・・。ですが同時に、株高と引き換えにGDPにマイナスに作用しそうな現象も生じるリスク(?)が想定されます。それが、円安・・・

 ご存知のように、外国人投資家が売買の主役となっている日本の金融市場では、株価と為替が逆相関、つまり株高になると円安(ドル高)に、株安になると円高(ドル安)になるという不思議な(?)関係が見られます。通常、ある国の経済とか企業業績の見通しが良ければ、その国の通貨もまた買われて他通貨に対して高くなり、その逆は安くなる、となるはずですが、(おそらく世界で唯一)わが国だけは上記のようなミョ~なことになる。その最大の理由は・・・こちらの記事に書いた、外国人が日本株に投資する際の為替リスクヘッジを意図した金融取引にあります(?)。

 こうしたマーケット環境では、冒頭のような、日本経済に関する良好なデータが示されると・・・株価は上がる、けれど為替は円安に振れる、つまり実体経済面においてエネルギーをはじめとする輸入原材料の円建て価格の上昇が引き起こされ、4~6月期の景気をけん引してきた肝心の内需(個人消費等)が冷やされかねません。だからといって、通貨安で輸出攻勢だ!とはならないのは、こちらの記事他で何度も指摘したとおり。今回のデータでもそれが裏付けられています(実際、これほどの円安なのに外需はマイナス寄与・・・)。さらに輸出相手国、とりわけいまのアメリカ・・・のドナルド・トランプ政権がこれを許すはずもありません。

 以上からいえるのは・・・株高がもたらす円安では内需がマイナスとなり、外需も期待薄・・・どころか円建て輸入額の膨張で貿易収支は赤字(GDPにマイナス寄与)となるリスク大で・・・わが国では、株価と実体経済成長もまた、逆相関になりかねない、ということです。

続く

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