Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

油断と礼節

2024-07-29 21:23:22 | ノンジャンル
パリ五輪が始まりました。意外なことに100年ぶりの開催だそうで、フランス国内での夏季五輪の開催も100年ぶりと、「大国」としては意外なまでに間隔が空いていました。Covid19で1年遅れ、無観客となった東京五輪とちがい、久々の「フルバージョン」ですが、セーヌ川の河畔での開会式とか意表を突いた演出が話題になっています。一方で日本国内では何とか盛り上げようとするメディアの上滑りというか、五輪ムード一色ともいえないわけで、まあこれは内外に問題山積の中で2週間程度の「国際運動会」がなにか?というところなんでしょう。

早速jの「メダルラッシュ」で盛り上げを図っていますが、一方で開幕前はいろいろ持ちあげていた選手、チームがまさかの敗退というケースも少なくなく、まあこれは毎度の無理筋での「メダル願望」の可能性もあるだけに、本人含め無理やりその気にさせて落とすという罪作りな結果かもしれません。
あとはどうしても「新しい競技」がそもそもスポーツなのか、という疑念が払拭できないわけで、スケボーで階段の手すりを降りたら金メダル、というのは悪いですが全く理解できません。それを真似して街中で迷惑行為が多発していることだけですね、理解できるのは。

まあ柔道が大会最初のほうに集中するので、スタートダッシュでお家芸のメダルラッシュを演出し、あとは「なお日本選手は・・・」と入賞も出来ませんでしたといういつものパターンが目に見えますが、一方でマイナーだったフェンシングで金とか意外な結果も出ており、こういうのがあるから全く無視も出来ません。
そうしたなかで柔道の「誤審」が話題になっていますが、ブレークにしないといけないのにそのままにして締め落とされた、というのはさすがにおかしく、失神という状態になってしまうと戦うこともままならないわけで、こんな「やったもん勝ち」が通ってしまうのであれば、審判を無視してできるだけ相手にダメージを与える、という見苦しい試合になってしまいます。ただ金メダリストが指摘していましたが、審判の掛け声で気を抜いてはいけない、というのは言えるわけで、ホイッスルがあったと思って手を抜いたら得点されたとか、信じる者が馬鹿を見るのが競技の世界ですから。

その意味では日本や日本選手はナイーブに過ぎるわけで、もちろん正々堂々戦うのが柔道と言いたいんでしょうが、実際には「Judo」という種目に出場していると割り切る必要があります。そうそう、東京五輪での金メダリストがまさかの敗退に終わりましたが、会場に響く号泣はどうなのか。もらい泣きじゃないですが暖かく応援する会場と共になんか美談のようになっていますが、負けを素直に認めて礼儀正しく退場するのが「武道」じゃないんですかね。かつてメダリストが「弱いから負けるんです」とだけ語って敗北(しかも誤審)を受け入れていましたが、その潔さとは対極にあるのが今回でしょう。



誰得のタイ国鉄線形改良区間開通情報

2024-07-29 21:22:00 | 交通
タイ国鉄の「東北本線」は、タイのイサーンと呼ばれる「東北地方」への幹線ですが、イサーンはバンコクなどの低地、平地とちがい、高原状の地勢となっています。そのためナコンラチャシーマ(コラート)に向かう本線と、ケンコーイからノンカイ方面行きルートの別線となるブアヤイ支線ともにコラートの台地によじ登る勾配区間となっています。

ウボンラチャタニー方面、ノンカイ方面の両方のメインルートとなるナコンラチャシーマ経由が本線格ですが勾配が厳しく、かつ最後はメコン川に流れ込む水系のダム湖沿いなど風光明媚ながら隘路となって時間がかかります。ノンカイ方面からラオス、中国へと抜ける高速鉄道の工事も始まっていますが、在来線の体質改善も並行して進んでおり、長大トンネルを介する新線の建設など、ナコンラチャシーマまでの全区間で工事中という感じです。

その中核ともいえる区間のパーサデッドトンネルが7月28日に開通しました。一部複線で5㎞超の長大トンネルを含む片勾配で高原によじ登りますが、線形改良も含めると40㎞以上の新線となっており、また既存区間もホームの高床化とか近代化が進んでいます。

ところがこの新線区間、開業初日に「事件」が発生しています。
タイ国鉄というと非冷房の3等車がデフォルトですが(2等座席も客車は非冷房。一部2等寝台も非冷房)、トンネル内では建設工事中に蓄積した粉塵がそのまま残されていたため、列車が入ったとたん粉塵を巻き上げて車内は白煙が充満したかのごとき状態になったようです。頭から粉塵を被った状態に加え、スマホも砂まみれになり、タイ国鉄では8月中旬まで新線経由をストップして清掃に努めるようです。

もともとタイ国鉄はトンネルが数えるほどしかなく、3等車で窓全開でトンネルを通っても延長が1㎞程度とあって寒くて風が舞い込みうるさい、というレベルで済んでいましたが、今回は先例のない長大トンネルを窓全開で走ることで初めて分かった事態です。まあ日本でも長大トンネルを窓全開で通過することはこれまでありましたし、粉塵が舞い込むということはSL列車でもない限りありえなかったのですが、これが初期トラブルで済む話なのか気になるところです。
なおタイ国鉄では年6回SL列車運行されますが、石炭ではなく重油燃焼方式に改造された機関車であり、ディーゼル車と同レベルの「排気」です。(煙とかは演出の面が強い)

現地の報道では「タイのキハ47」のけぶる車内の写真が出ていますが、クルンテープアピワット-ウボンラチャタニー間の急行でしょうね。急行料金を取っての粉塵責めというのはあんまりな話です。というか、この急行の2等車と、昼行特急、夜行特急のそれぞれ1往復、そして夜行快速2往復の2等寝台以外は非冷房なので、トンネル側の問題が解決できなかったらどうするんでしょうね。


名古屋場所が終わり

2024-07-29 21:20:44 | ノンジャンル
名古屋場所は照ノ富士の10度目の優勝で幕を閉じました。豊昇龍が終盤休場したほかは皆勤という中での12番での優勝というのは正直レベルが低く、優勝同点が平幕、東6枚目の隆の勝というのは大関や三役陣の不甲斐なさの象徴ともいえるわけで、次が東14枚目の若隆景の11番、大関、三役陣は琴櫻の
10番が最高となにをやっているのか。

照ノ富士は2場所連続途中休場のなか、横審があれこれいちゃもんを付けての出場でしたが、皆勤=優勝が3回目というのはやはり横綱であり、他が不甲斐無いとはいえ、照ノ富士こそが横綱の名に懸けて場所を守ったと賞賛すべきでしょう。確かに横綱になって5場所の全休と5場所の途中休場は多いですが、皆勤は6場所で優勝、2場所が11番と、皆勤の方が少ないとはいえ、出れば優勝という怪物ぶりですから。


大関はカド番貴景勝が5番しか勝てず陥落決定。豊昇龍は9勝3敗で負傷休場、琴櫻も千秋楽に照ノ富士を下したとはいえ10番止まりと全く物足りません。三役も大関復帰を狙う霧島が10番以上で復帰どころか千秋楽にようやく勝ち越す体たらくで、先場所優勝の大の里も千秋楽に隆の勝に敗れて9番止まりと大関取りは全くの白紙です。阿炎、大栄翔と8番で、西小結の平戸海が10番が良く見えるレベル。生温い勝ち星で地位を守るだけの三役では番付が澱むだけです。

3関脇が勝ち越したうえに、貴景勝の陥落もあり、来場所は4関脇ですね。平戸海は10番ながら留め置きでしょう。大栄翔が8番とはいえ勝ち越しているから西のままという割を食った格好になりそうです。まあ平幕上位が総崩れなので昇進に困ることはなさそうですが、準優勝の隆の勝が9点の勝ち越しで筆頭に留めこかれるとしたら番付運がないです。西筆頭は翔猿でしょうね。

幕内十両間が厄介で、十両からは東8枚目、12番で優勝した白熊と、西筆頭で9番の阿武剋以外は本来上がる成績がいません。東3枚目で8番の北の若が大まけにまけて、というところでしょう。
平幕側は高安と阿武咲が全敗相当(黒星と休場のみ)ですが、錦富士、千代翔馬、朝乃山に加えてとなると十両側に人がいません。西6枚目9番の玉正鳳、東10枚目で11番の獅司を上げるのはさすがにないでしょうから、西13枚目で5番の宝富士もあわせて命拾いでしょうか。

紛いなりにも優勝の行方を握っていた豊昇龍の休場もあり、今場所もまた力士のけがの問題がクローズアップされています。朝乃山の膝があらぬ方向に曲がってしまった重傷もそうですが、目を覆う負傷が多いです。公傷制度がなくなったことで力士が無理をするケースが目につくの問題ですが、横審が照ノ富士の休場を咎めるような状況ですから、少しでも出場するという無理を重ねて致命的なケガになり兼ねません。先々場所優勝の尊富士も途中出場しながら再休場と、これも無理を押した影響が懸念されます。