木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

意地悪女の理屈

2007年12月14日 | Weblog

消えた年金記録等について。
これらの問題に対する福田首相の言い方は、それこそ「木で鼻をくくったよう」。
「ふふん、それが何か」という感じがありありで、当事者意識のなさが、寛大な国民にもみえみえ。
国民にとっては、イージスより、インド洋給油より、年金が大事。
「お金が足りない」だから増税だというが、「軍事費をけずればいいこと」。
いまどき、広大な軍事基地や、長厚重大な軍事装備は、日米軍需産業のためにあるだけ。
米軍への「思いやり予算」も削れない政府が、国民に向かって増税を言うな。



弁護士・タレントの橋下徹氏、大阪府知事選立候補へ。
テレビによく出てくる人なので、その言い分はよく耳にしているが、
10の発言のうち、8ぐらいは暴言・妄言だが、1つ、2ついい事を言うときもあるので、そこで大阪府民をとらえるかもしれない。
現大阪知事の太田房江氏は、女性議員や、女性首長の中でも「その人相の悪さ」が際立っていた。
やっぱり、お金の問題で、後援者の自・公に見放された。
そんなにお金を溜め込んで、次への野望を考えていたのだろうか。
民主党は「相乗りしない」事だけは評価したい。
地方自治の政治にとって、この「相乗り」ほど、悪しきものはない。
私が社民党を評価しないのは、この党が、中央では護憲・平和・国民の暮らし優先を主張しながら、地方政治では、自・公・民と相乗りして、それに反する行動を取っているからだが、長野県も例外ではない。



沖縄集団自決問題と従軍慰安婦問題と曽野綾子・桜井良子
沖縄集団自決に、軍の強制はなかったと主張する側を勢いづかせる根拠にあるのが、曽野綾子の『ある神話の背景』という、著書だ。
その著書の中で、赤松部隊長の直接命令がなかったことを理由に、「軍の強制ではなく、それは沖縄住民みずからの決意であり、親族を手にかけたのは、愛ですらあった」というのだが。
そして、桜井良子は、これまた「従軍慰安婦」には、軍の直接命令を示す文書が存在しない、ゆえに軍の命令ではない、という理屈を展開する論客である。
二人に共通するのは「木を見て森を見ない」態度と、「被害者や当事者に対する、冷たい、想像力を働かせない」態度だ。
わざと、そうしているようにも思える。要するに意地悪でひねくれているのだ。
二人とも子供の頃、両親の不和の中で育っている。そのことをもってレッテル張りをしたくはないが、
「人の幸福をよしとせず、善意を信じないぞ」と身構えている。
そして、直接命令を示す文書がない、と言って、そこに存在する状況を見ようとしない。
今、この日本で争われている、薬害や公害訴訟に対する政府・役人の態度と全く重なっている。
私は曽野綾子さんの小説やエッセイをいくつか読んでいるが、その一つ一つに、いちいちケチをつけるものではないが、一つだけ「アレっ?」と思う記述があった。
彼女はかなり強い近眼で、そのために若いときに就職先もなかった、と書いてあったのだが、「メガネをかければいいんじゃないの。それで解決する問題でしょ」と思ったものだ。
事実、車の運転はメガネをかけてするようだし、メガネをかけても視力の出ない目ではないようだ。
曽野綾子さんといえば、「美人作家」で知られていた。
今でこそ、美人作家は珍しくないが、曽野さんと同世代では、女の作家はブス、というのが相場だった。
たまに美人だと、多いにもてはやされたのだと思う。だから、メガネをかけたんじゃ、せっかくの美人が台無し。死んでもメガネはかけたくない。(コンタクトのない時代だ)。
それでいて、車を運転する時は、ちゃっかりメガネをかけている。
多分、自分は「特別の存在」なのだろう。
曽野さんも桜井さんも、少し想像力を働かせれば、沖縄戦の最終局面が、どのような地獄の様相を呈していたか、慰安婦の動員を、堂々と文書で通達できるものか、たとえ、文書があっても、そのような証拠は真っ先に、敗戦時に抹殺されるものである、ということは、わかるはずだ。
彼女達は、想像しよう、という事を自分に拒否しているように思う。
そして、日本という国に、日本軍に裏切られ、踏みつけにされた人々を、更に自分の足で踏みつけにして平気な人たち。
曽野さんは、熱心なカソリック信者だそうだが、このままでは天国の門前で、「天国入り」を拒否されるのでは。



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