木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

日本政府も国民もアメリカに片思い

2015年11月06日 | Weblog

アメリカが日本を守ってくれていると誤解している人たち
なぜそういう勘違いをするのか、政権がそう言い、その政権の意を受けたマスコミがそう報道し、それをそのまま信じてしまうからだが、
あまりの無謀な戦いの果てに自国民300万、東アジア全体では2000万の犠牲者を出した戦争に敗れて疲弊した日本にやってきた占領軍が救世主に見えたことが大きいのだろう。
連合軍に占領された果てには男は全員殺され、女は犯されると刷り込まれていたのに、そんなことはなくアメリカ兵は子供たちにチョコレートやガムをくれた。
しかし連合軍の中心だったアメリカは日本を守るためにやってきたわけでは決してなかった。
中国や東南アジアに侵攻した日本軍と違って、アメリカ軍は現地住民を懐柔して支配するというやり方を知っていた。
そのほうがはるかに支配しやすい。
日本に置かれた米軍基地は対ソ連のためであったし、その後の朝鮮戦争、ベトナム戦争と他国への侵略・干渉のために基地は使われてきたのに。
戦争ばかりしている国アメリカだが、さすがに出口の見えないアフガニスタン、イラクへの侵略によって疲弊し、その肩代わりを日本に求め、その求めに応じたのが今回の集団的自衛権行使を容認する安保法制」だというのに、日本のためにも戦ってくれている国の後方支援ができるように活動範囲が広がった、などと先生の言うことなら丸ごと信じてしまう幼稚園児のような投稿を新聞にして来る人がいる。
その投稿者は「日本が戦争放棄と言っても抑止力にはなりません」となんの根拠も示さず書いているが、それこそ逆である。日本がこの70年曲がりなりにも戦闘に巻き込まれず、犠牲者も難民も出さずに、戦前では考えられなかった生活の向上が多くの国民に実現したのはまさに、これこそは米占領軍の贈り物「平和憲法」のおかげである。
アメリカは世界の覇権を握り、弱肉強食型の経済体制に反対する他国の政権を謀略をもって転覆し、またその企てをしてきた国だ。
中南米の国々やベトナムがそうだし、ウクライナのクーデターも謀略機関CIAの影がちらつく。
「アラブの春」と言われた独裁政権への国民の抗議活動の背後にすらその影があるという。
南シナ海の領海をめぐる摩擦にも、私などは「なんでアメリカがそんなところにまで出張ってくるのか。あんたの国はそこじゃないでしょ」と思うけれど、日本の政府も報道も「中国悪し」の一点張りだ。
この海域の問題はそこに接している国々の問題であり、アメリカが介入することではないと思うが。そのアメリカと一緒になって行動することはおろかな不幸を生むだけだ。
アメリカは中国の政権を転覆させる野望を(少なくともCIAは)持っている。中国がこれを警戒するのは当然で、中国の様々な問題は中国国民自身が解決していく問題である。

コメント (1)
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