元連合赤軍幹部永田洋子死刑囚死去。
2月5日、最終的な死因は多臓器不全。65歳。
ここ2、3年は殆ど寝たきりのような状態で病状が悪化していたという。
永田と、永田と戸籍上の結婚をした支援者が根本的治療を要求していたが受け入れられずこの事態となった。
私は個人誌「木洩れ日」で、二度連合赤軍について書いた。
永田は幹部として同志達に「総括」という名目の厳しい自己批判を迫り死に追いやったとして、死刑判決を受けたのだが、そんな恐ろしいことを主導するどんなに元気な女性かと思いがちだが、実は中学生の頃から病気に悩まされる人生だった。すっきりと健康な時があまりなかった。
パセドー氏病と、脳の中に腫瘍ができてそれが神経を圧迫して、時に激しい頭痛、めまいに襲われ、気を失って倒れることもあった。
そんな健康状態でがむしゃらに反体制活動をした。不健康な身体がかえって異常な心理や行動に駆り立てた面があったのかもしれない。
元連合赤軍メンバーで死刑判決が確定して拘置所で死刑執行を待っていたのは永田とその元夫である坂口弘だ。
このところ死刑確定者の死刑執行は確実に毎年複数名おこなわれてきているが、執行に当たっては心身ともに異常がないことが条件だという。
永田は40年近い拘置所暮らしの間、絶えず不調に悩まされてきた。それは殆ど放置され、頭痛を訴えれば市販の鎮痛剤が与えられる程度だったという。
強盗殺人罪などと違って政治的犯罪(連合赤軍事件の場合そう言えるかどうか疑問があるが)の死刑囚の死刑執行は先延ばしにされてきたのだと思う。
自然死を待つ、それが永田洋子に対する法務省のスタンスだったと思う。
そして永田とほぼ同罪だが、いくらか従属的ニュアンスがある坂口の場合は、永田の死刑執行がない限り、先に彼に執行命令書が下されることはなかったのだが、しかしこれから坂口は自身への執行の日を待つ身となった。
浅間山荘事件に対する審理が不充分と再審請求をしたという記事を数年前に見たが、その請求はどうなったのだろうか。
死刑囚や服役囚といえどもその健康は保証されねばならない。そのことを考えさせられる永田洋子の死であった。
愛知・名古屋トリプル選。
自民・民主の支援を受けない河村氏と大村氏がそれぞれ当選。
アメリカのテイーパーティー旋風を思い起こさせる選挙結果だった。
どちらも真の市民の代表とは言いがたい。
ただ河村氏の方は、民主党国会議員時代、議員特権をなくす主張を熱心にしていたので、その点は切って捨てるには悩むところではある。
議員年金を廃止し、議員も一国民として国民年金に一元化すべきだと主張し、豪華な議員会館の建設にも反対していた。
ただ河村氏の主張する市民税一律10パーセント減税が市民に何をもたらすのかということを考えると、財源の減少が市議会議員の報酬削減ではなく、住民福祉の削減に向かってしまう可能性もある。
ウィキリークスと八百長メール
ウィキリークスが暴露した政府の公電の中身と、携帯電話のメールに残された大相撲の八百長取り組みの打ち合わせ。
どちらも「そんなことはありません」と疑惑を否定しきれなくなったところが共通項だ。
新しく登場する文明のツールは、大衆を煽動し、洗脳するのに役立った時代もあったが(新聞、映画、テレビなど)、更に進化してマスメディアから個別発信の時代となって、申し開きが出来なくなった。
政府の場合はとにかく透明性を高める以外にないが、大相撲の方はどうすればいいんだろう。