2大政党制はもう限界。
CSの「朝日ニュースター」の「ニュースにだまされるな」という番組で、アメリカ人の詩人で、長く日本在住に在住している人(名前を忘れた)が、
「アメリカ人は共和、民主の2大政党にうんざりしている」と言っていた。
2大政党離れだ。日本も状況はまったく一緒。日本の場合は2大政党の形を取る様になってまだ歴史も浅いのにもううんざり。
アメリカの場合、政党側もそういう人々の気分には気づいているから、少し目先を変えることを考える。
昨年の中間選挙では、草の根的政治運動として「ティーパーティー」が話題になり、このティーパーティーに支持され当選を果たした候補も少なからずいた。
だが先の詩人によると、「ティーパーティー」は共和党の分派で、オバマ氏が大統領に当選した直後から準備されていたものだという。
日本でも「みんなの党」という政党が、昨年の参院選で、「行政改革・公務員改革」を訴えて、大都市圏で票を集め、議席を獲得している。
「ティーパーティー」も「みんなの党」も、確固とした2大政党のどちらかの支持者ではなく、その時の社会・経済情勢により、投票先を変える「無党派層」の集票を期待していて、その無党派層の中でも、中・下層の経済状態にある人々が、結果として票を投じている場合が多い。
「ティーパーティー」も「みんなの党」も決してそういう階層の人々の利益を代弁するものではないのだが、得てしてこういう皮肉な結果になる。
日本の場合、民主党は政党としての何の哲学も持たず、ただ浮遊して、アメリカ船に曳航してもらおうと、必死に手を振っているだけだ。
さりとて、もう一つの大政党自民党は、自党がなぜ国民にそっぽを向かれたか反省することもせず、民主党の揚げ足取りで、国会の議論の場を空費することに終始して、それで自分達の側が政権を奪還できると考えているらしいというか、それしか思いつかないという情けない状態だ。
だがさすがにこれではいくら何でもまずいと思う、民主・自民・みんなの党の中堅・若手の国会議員8名が「国会活性化のための改革案」をまとめ、各党に働きかけ賛同者を募る考えだという新聞記事を見た。
その提言のポイントは
★党首討論は午後8時開始。衆参両院本会議の夜間開催。これは国民
が見やすいようにという配慮。
★野党党首の基本政策演説。
★党議拘束の緩和。臓器移植などの個人の価値観が問われる法案や
議員の待遇や選挙制度をめぐる法案での党議拘束解除。
★疑惑追及は予算委員会ではなく、政治倫理審査会で。これはまった
くその通りで、この間の自民党の罪は大きい。
メンバーであるみんなの党の山内康一国対委員長は「ねじれ国会打開として、大連立や連立組み替えが注目されるが、国会議論を国民にさらして論点を明確化したり、審議を効率化すれば国政の停滞は避けられる」と強調した。
国会改革とともに、悪しき2大政党制の根源である「小選挙区制度」を廃止し、より投票結果が反映しやすい選挙制度にすることも急務だ。