ホッ

高松への出張の帰りの電車車中で、ホッと心が温まる情景を見た。本来ならばなんでもない出来事だが、見知らない人との交流を敬遠する最近では珍しい光景だった。

私の斜め前の席で、二人の女性が楽しく会話している。最初は気にしていなかったが、途中から気になって耳を傾けた。どうやら、ケータイの操作方法を教えてあげているようだ。教えてもらっている側は６０歳前後、教えている側は２０歳代半ばといったところか。

職場を共にしている仲間かと思ったら、最後、松山に到着して別れ際の二人の会話を聞いて、今日が初対面だと分かった。たまたま、隣に座った若い女性が巧みにケータイを操っているので、教えて欲しいと願い出たようだ。２時間もあれば、かなり上達しただろう。

袖摺りあうも何かの縁というが、二人をつなぐテーマが偶然に見つかり、２時間余り楽しく時間を過ごせられたことは羨ましい。