花好き・旅好き80代の北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だったが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり外国は見合わせている。

HV特集「密着!!中国・問題児の訓練学校」を見て

2011年02月06日 | TV・映画・音楽・美術
昨夜、タイトルにある番組を8時から1時間半視聴した。
この番組で、中国の1人っ子政策の下、特に胡錦濤が「改革開放政策」を進めるようになってから生まれ、育っている1人っ子たちの中に、金銭的物質的には過剰な程の物を与えられながら、仕事に忙しい両親からは放置されていて、問題を抱えた子供が多くなって来ていることを知った。
番組は、そうした「小皇帝」の子供を対象にして運営されている私立の訓練学校が舞台だった。

毎日12~17歳位の数人の子供が親に連れられてやって来る。
親は多額の金を払い、自己中心的な考え方を身に着け、公立学校に通わず、怠惰な生活に陥ってしまった我が子を鍛え直してくれるよう、全寮制のこの学校に預けるのだ。
カメラは、200人程の中から数人の子供を取り上げ、入学時の様子から、年3回、2週間かけて行われる400km大行進まで密着するのだ。

中国の貧しい農村部の家庭では、若い夫婦が生活費を稼ぐために都市に出稼ぎに行く。その間、子供は祖父母に預けられるのは、極一般的な事だ。
しかし、昨夜の「問題児」たちは、都市で暮らしているが、子供には「勉強をして、良い成績を取れ。」としか言わない親に反発し、勉強を拒否し、不登校になり、遊び呆けて、自分の目的を見失った子供たちなのだ。
中の1人は、洗面、歯磨き、入浴などといった基本的な生活習慣もないまま、入学して来る。
所が学校の生活場面では、厳しい規律に基づいたまるで軍隊の様な集団生活が要求される。
そして今までの家では家政婦がしてくれた掃除やトイレ掃除、食器洗いなども自分でしなければならないのだ。

いよいよトラックの中で寝起きしながら2週間歩き続ける日が来た。途中で農家に1泊させてもらい、農村の生活を体験する学習も含まれている。
ある女生徒は、農家の主婦から昔の貧しかった生活と厳しい労働の話を聞き、それまで自分で何でもできると思って来たけれど、実は何もできない自分に気づく。
ある男生徒は、力仕事が好きかも知れない自分に気づく。
多くの子供たちは、辛い強歩の中で、互いに支えあいや友情も生まれ、達成感を知り、自信を取り戻す。
また、毎日歩きながら自分に向き合い、自分の限界や精神的な弱さ、足りなかった面に気づき、少しずつ新たな目標を掴んでいくのだ。

中には1年以上もいる子供も登場した。子供を連れて来た親たちは皆、親の責任を自覚せず、子供の人間的な教育までお金で買おうとしていた。
そんな中で、粘り強く、厳しく子供と接し、徐々に信頼されて行く教師達が魅力的に見えた。
急速な経済発展によって「お金至上主義」に陥っている今の中国社会、その教育問題の一つを考えさせられた特集だった。
コメント (3)
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