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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺癌術後再発

2025年03月18日 | 呼吸器疾患

 3月17日(月)に両下肢と左上肢の浮腫がある80歳代後半の男性が内科外来を受診した。労作時に息切れもある。ふだんは消化器科・糖尿病外来(大学病院から)に通院していて、HbA1cは8~9%代だった。

 3年前に呼吸器センターのある専門病院で左上葉肺癌(扁平上皮癌)で手術を受けていた。当院の呼吸器外来(大学病院から)でフォローしていたが、2024年12月に左上葉に腫瘍が出現して、手術した病院に紹介した。

 高齢であり、手術や癌化学療法はお勧めしないということで、緩和ケア(経過観察)になっていた。年齢的にはそうだろう。

 昨年12月から両下肢浮腫が出て、糖尿病外来の先生が利尿薬(ループ利尿薬とMRA)を開始していた。効果はないようで、両下肢にけっこうな浮腫が続いている。

 患者さんは年齢の割に元気で、年齢なりに普通に歩行できて、食事摂取もできる。酸素飽和度低下はなかった。発熱もない。

 

 内科としては初診になるので、専門病院からの診療情報提供書を確認したり、これまでの画像を確認する必要があった。ただ治療は難しいと思われた。

 胸部X線・CTで確認すると左肺(切除しているので上葉相当の位置にあるということになる)の腫瘤は昨年12月より増大している。造影検査はしかなったが、左上肢からの静脈を圧迫しているための左上肢浮腫だろう。

 血糖も高いので、インスリン注射が必要と話たら、以前はしていたという。市内のクリニックには心房細動・高血圧症で通院していた。

 糖尿病と心不全の治療を入院でしますかというと、いっしょに来ていた二人暮らしの妻が心配で入院できないという。小柄なおとなしい奥さんだが、認知力に問題がありそうだ。

 処方された利尿薬がどれだがわからないということで増量調整は難しいので、新規でトルバプタン半錠を追加とした。また経口血糖降下薬に持効型インスリン(トレシーバ)を少量から追加してBOTとした。のどの渇きで甘い飲料や果物を多くとっていたので、それはやめてもらう(血糖が上がるとは思っていなかったそうだ)。

 次週の同じ日に糖尿病外来と呼吸器科外来の予約があるので、その日に相談することにしたが、どちらも非常勤なのでこちら主導で決める必要がある。

 別居の娘さん(診療圏は別の地域)に電話で連絡すると、とりあえず外来受診時にこちらに来ることになった。さらにその後に連絡が入って、自宅に連れて行って同居するという。

 とりあえず、手術した病院に連れて行って相談したいと希望された。そこでいったん診てもらって、娘さん宅から近い病院への紹介になるか。

 

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