なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺癌だと思われますが

2013年01月15日 | Weblog

 95歳女性が整形外科外来から回ってきた。3日前の土曜日に転倒して腰椎圧迫骨折を起こしたらしい。その日は救急外来を受診して連休明けに整形外科を受診するように言われていた。また、救急外来で撮った胸部X線(肋骨骨折の確認で撮影)に右胸水貯留があったので、内科外来も受診するように言われたという。認知症があって息子夫婦が世話をしているが、息子夫婦も70歳台だ。

 発熱はなく、咳もない。食欲はそれなりにあるという。酸素飽和度は95%(室内気)だった、胸部CTをみると、右肺門から「ふたこぶ状」に腫瘤影様のものがある。肺門側の気管支が見えるので無気肺をきたしている。肺炎で無気肺になったといえなくもないが、こんなに丸くなるだろうか。胸水は被覆されていて、経過が長いことを示している。胸腔穿刺はできそうだが、希望されなかった。肺癌が疑われますが、精査治療は困難なので経過をみましょうと家族に伝えて、1か月後に再受診とした。その前に発熱・呼吸困難・食欲不振があれば、その時点で入院にする方針だ。

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