真宗本廟・東本願寺から少し東へ行ったところに渉成園がある。
渉成園は東本願寺の飛地境内地で、
周囲に枳殻(からたち)を生垣として植えたことから枳殻亭(きこくてい)とも呼ばれる。
昨日の智積院の庭は座って見る庭たが、こちらは池泉回遊式であり石川丈山の作庭と伝えられる。
東本願寺のHP 参照
渉成園は10600坪の敷地を有し、
大小二つの池と数棟の茶室、持仏堂、書院群で構成されている。
これは印月池という大きいほうの池で、向こうの島に茶室・縮遠亭が見える。
侵雪橋
この島には侵雪橋と回棹廊で渡ることができる。
頼山陽は渉成園の主な建物、景物を「十三景」として紹介し、その風雅を讃えたという。
侵雪橋や回棹廊もその一つだ。
回棹廊
回棹廊の左側には楓が植えられ秋には紅葉が見事で丹楓渓、と呼ばれる。
回棹廊も昔は朱塗りの反り橋だったらしい。
漱枕居
印月池の西南にある漱枕居は水上に乗り出すように建てられている。
縮遠亭(茶店)、漱枕居(酒店)に、もう一つ代傘席(飯店)と茶室もあって、
煎茶三席がそろった珍しい例らしいが、茶のたしなみがない私にはよく分からない。
漱枕居の近くの双梅檐(そうばいえん)には、紅梅白梅が20株ほど植えられている。
縮遠亭の築山のふもとに石組みの横穴が設けられ底に井筒がある。
縮遠亭で茶会があるときの水源だったが、今は枯れている。
この塩釜の手水鉢は石造宝塔の塔身を転用したもので、
全国の庭園で見られる塩釜の手水鉢の手本となるオリジナルだそうだ。
話は前後するが、渉成園の西門を入るとすぐに石垣が目に入る。
石橋のような長い切石、礎石、山石や瓦などさまざまなものが組み合わされている。
丸いのは石臼のようだ。
庭園の名前の由来となった枳殻があちこちに見られる。
梅、サクラに続いて4月下旬ごろには白い花が咲くことだろう。