横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

藤の長短、左右

2007-04-27 09:52:02 | 近所

ノダフジ(マメ科) 藤、野田藤
藤棚で長い花序を垂れ下がらせる姿に見とれる季節だ。
最近、この花の標準和名はノダフジということを知った。


野田とは大阪市福島区の野田・玉川あたりのこと。
鎌倉時代から一帯にフジが広がっていて、江戸時代には「吉野の桜、野田の藤」と言われていた。
明治時代になって牧野富太郎博士が、
このあたりのフジを調べてヤマフジとは別種のノダフジと命名したそうだ。
その後は衰退していたが、地元の人々の努力でよみがえっているという。


ヤマフジ(マメ科)
一方、この藤棚は紫も白も花の感じがノダフジとはちがう。
こちらは別種のヤマフジなのだ。


一つ一つの花は大きくてクマンバチ(熊蜂)がよく似合う。


しかし花序は長く垂れ下がるほどではなく、丸く感じることもある。


ノダフジ      ヤマフジ
ノダフジとヤマフジは蔓の巻き方が違う。
どちらを右巻きというのかは、植物だけでなく工学や日常の世界でも混乱する。
ノダフジは左腕を木の上に向かって巻きつけていくのと同じ。
ヤマフジのほうは右腕を巻きつけるのと同じ形と覚えればよさそうだ。