東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

わら細工民具「ほぼろ」製作講習会のための準備(5/5)

2022年04月18日 | イベント,行事

 ほぼろの製作で、みなさんが一番興味を持たれるのは底の編み方です。編物と言うと針と糸を使いますが、ほぼろの場合は先端が曲がっている特殊な鈎針を使います。使う糸は縄です。本来ならば、ほぼろを作る前に自分で縄を編んで準備しておかなければなりません。現在、自分の手で縄を編める方はほとんどいません。縄の編み方も講習に含めても良いのですが時間が足りません。そのため、今回は縄の代わりに麻紐を使います。また鈎針ですが、ほぼろを作る人がいない今は当然ながら売っていません。そのため、太い釘を加工して人数分を自作しました。

      ほぼろの製作講習会のため、参加者人数分を自作した鈎針


  鈎針に加工する太い鉄丸釘をDIYのお店に行って探しました。購入してくるとさっそく加工しました。最初に釘の頭をグラインダーで取りました。次に釘胴の頭側をバーナーで真っ赤に熱します。冷めないうちにハンマーで平らに叩きます。いわゆる鍛造加工です。「真っ赤に熱する-叩く」を何度か繰り返します。次に、叩いた中心にセンターポンチで印を打ち込みます。

  加工する前の釘の頭    釘の胴を鍛造加工    左:縄を通す昔の鈎針
  

 最後にドリルで中心に穴を開けます。麻紐が通る直径の穴を開けました。径3mm位でしょうか。最後にバリを取って完成です。「釘頭を取る-鍛造加工-センターポンチ加工-ドリルで穴あけ-バリ取り」。これを釘の本数繰り返しました。今回は、13本の釘を加工しました。腕が疲れました。これでほぼろを作るための道具の準備が終わりました。講習会当日はタープを二枚張ります。事前に配置を考えながらタープを張る練習をしておこうと思います。

  麻紐を通する穴をドリルで開ける   穴を開け終わった釘、あとはバリ取り
 

コメント
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