東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

織機の織前布の交換方法を学ぶ

2017年04月22日 | 綿栽培,糸つむぎ,織り,染色



 柳井縞会長のIさんが来られたついでに、むかで付き織前布の交換方法を学ばさせていただきました。織前布とは、織った布を引っ張る布です。布が織られるとだんだん長くなります。その長くなった布を均一の張力で引っ張る布です。一反の布が織られると、織前布のむかでから外します。次の布を織る前に、織前布のむかでで数百本もの経糸を引っ張ります。

 前に使った織前布を外す  織前布を押さえる棒を外す   はずれた織前布
  

 むかで付きの織前布を取り付ける時は、むかでが付かない側を織機に取り付けます。丸いくるくる回る棒に長い窪みがあります。その窪みに棒を差し込んで織前布を挟みます。そして、織前布をくるくる巻き込みます。

            織前布を棒で挟んで巻き付ける


 織前布をくるくると巻き込んでいくのですが、よれないように注意深く巻きます。そして、むかで部分まで巻き込むと、今度は経糸をむかで部分に取り付けます。経糸を取り付ける時は、むかで部分の芯棒をいったん抜いておきます。経糸をむかでに挟み込むと、芯棒を通して経糸を固定します。この時、経糸が芯棒の上に出ないようにします。これらの作業は何度か経験しないと忘れてしまいそうです。

 織前布をくるくる巻く    織前布の張力を固定    張り終わった織前布
  

 Iさんに何度も来ていただくのは申し訳ないので、最低限の作業を覚えておきたいものです。そのため、おさ通しとそうこう通しを購入しました。すぐに必要となるわけではありませんが、経糸ぐらいは自分で張れるようになりたいと思っています。

         郷土館の体験用織機は、糸製の珍しい「そうこう」


 ところで、Iさんによると郷土館展示の織機の「糸そうこう」は見たことがないそうです。それだけ古い織機とのことのようです。特に、経糸が通るそうこう部の金具を見たことがないとのこと。明治時代そのままの織機ではないでしようか。そのため、この織機の部品が壊れてもその部品は購入できないそうです。それだけ貴重な織機なので、展示専用にした方が傷みが少ないのではないかとのことです。とは言え、新しい織機を買う予算はありません。しばらくはこの超古い織機を体験用にしようと思います。そして、織機の掘り出し物がないか探そうと思います。

古い「糸そうこう」の金具とそうこう通し       「おさ」とおさ通し
 

コメント
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