「ランチタイムは中辛のみ」
メニューには、そう書いてあったのに、カライ、カライ。
水、水。
ちょっと、スープも…。
カーッ!
熱い、カライ、ツライ。
仕事で千石まで来たので、カレーラーメンで有名な『大沢食堂』へ。
カレーとラーメンだというのに、わざわさ『カレーチャーハン大盛り』(680円+100円)を頼む。相変わらずだ(笑)。
運ばれてきたその姿を見た隣のテーブルのおじさんたちから「ひぇ~」という声が漏れる。
確かに、普通の大盛りよりもさらに30%増し位のボリュームかもしれない。
でも、チャーハンですよ、いつものように口いっぱいに頬張ってガバガバ食えばあっという間じゃん。恐れるに足らん。そう思って、そびえ立つ黄色い頂にレンゲを差し込んだ。そして、どっしりすくって口に。
うぉ~、カライ、カライ。
水、水…。
となったというわけだ。
この辛さは何でしょう。これが中辛なら、大辛は、極辛は、いったい…。
このとびきりの辛さを抑えるためには、とにかく食べ続けるしかないのだ。
辛さをもって辛さを征す。
諦めるのが嫌ならば、間髪を入れずひたすら食べ続ける以外に選択肢はない。
横で夢中になってカレーラーメンを食べ続けているA君の顔にも、すでに大粒の玉の汗が光っている。僕も、辛さからくる体温上昇で汗を拭き拭き格闘中だ。
ピピッ、ピピッ…
お店のおばちゃんが気を利かせて、エアコンの温度を下げてくれた。
それでも暑い、いや熱い。ん~、でもウマイ。辛さに対応するためにどんどん口に放り込む作業を繰り返しているのに、この作業を永遠に繰り返したくもあるのだ。
山がすっかり掘削され残りわずかになってくると、完食の達成感よりも、何となく寂しい、もの悲しさも漂ってくるから不思議だ。
いやぁ、食った、食った、汗かいた。ノックアウトです。
「ごちそうさま」と扉に手をかけると、さっきまで一心不乱に鍋をふるっていた親父さんが、突然こっちを向いてニッコリ。ぼくとつで、いかにも人が良さそうで、可愛らしくて印象的な笑顔だった。
入口近くに飾られたモノクロのタぺストリーは、その親父さんの若い頃の勇姿。トランクスには「大沢」と刺繍されている。次から次へと辛さのパンチを繰り出す小柄な店主は、元キックボクシング世界チャンピオン大沢昇氏その人だったのだ。
全体像です。
ちなみに最近リニューアルされているようだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます