湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

湯河原洋館殺人事件

2013-11-06 20:24:49 | ぶらぶらミュージアム散歩


上流に向かうにつれ、やがてその川の両岸には宿が建ち並び、昔ながらの温泉郷のにぎわいとなる。そんな川沿いの道に2軒の洋館が建っている。私は導かれるようにそのうちの1軒の扉を開けた。

エントランスに足を踏み入れたとたん、異様な光景に立ち尽くす。つい今しがたまでそこには死体が横たわっていたとみえ、鮮やかな血痕も残っている。これはとんでもない事件に遭遇してしまったようだ。

「こちらへどうぞ」
この館の使用人に見える30代半ばの女性に2階へと案内される。階段にも点々と血痕は続いていた。この事件はどうやら2階の部屋にも重要な鍵が残されているに違いない。
2階奥の間には館の主が綴ったという500冊ほどの書籍、その関連資料などが整然と置かれている。そして、部屋の中央に置かれたジオラマの中に、今回の事件のヒントが隠されているのだった。







湖畔、海岸、倉庫などでの殺人現場が生々しく再現されている。しかし、いずれもすでに警察が駆けつけたあとで、犯人の姿はない。これから現場検証が始まるようだ。
おっ、今やってきたあの人は・・・

十津川警部ではないか!
あちらには探偵の左文字さん!

なぁんだ、ここは湯河原にある『西村京太郎記念館』だった。2軒並んだ洋館のお隣は、先生のご自宅ですね。ご本名の表札が見える。

僕は西村氏の作品は「湘南アイデンティティ」と「鎌倉江ノ電殺人事件」という、いずれも地元ネタとして2冊読んだだけだが、テレビのサスペンスではよく見ている(笑)。だから、湯河原を歩いていて、不意にこの館が目の前に現れたとき“導かれて”入館してしまったというわけだ。
コンパクトな展示スペースではあるものの、きっとファンにはたまらない空間のはず。日曜日の午後には西村氏がやってきてサイン会を行うとのことだ。もちろん書籍を購入が前提だと思うけど、すごいサービスですね。

入館料は「800円です」と使用人、いや記念館スタッフに言われ、最初は正直そんなにするの?と思ったのだが「お帰りの際にこちらの喫茶室でコーヒーか紅茶をお飲みいただけます」とのことで、急にお得な感じがしてきて(笑)入館。かなり歩いていたので、ちょうど一息つきたかったんだよね。
で、喫茶室に着席すると「プラス900円で先生のサイン入りのカップがお持ち帰りできますが」とのお誘いもある。ファンの方はぜひ。



横を流れる千歳川と色づき始めた木々を眺めながらのコーヒーはとてもおいしく、ファンでなくてもけっこう楽しめる。後から入って来た熟年グループが「え~、800円?」と聞いて帰っていくシーンを目撃したが、ドリンク付きを強調したら印象がぜんぜん違ってくると思うけどなぁ。ん~、この問題も、先生、すっきり解決してください。

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