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いとこ達と鬼ごっこをしていて台所に逃げ込むと、そこでは祖母がてんぷらを揚げているところだった。
ほらよと手渡されたサツマイモのてんぷらは、アツアツでホクホク。そして何よりやわらかな歯応えがたまらなかった。決してサクッとしていない田舎風のてんぷらだ。
まだ土間だった母の実家の台所に、僕は何度も何度も逃げ込んでは祖母にサツマイモをねだった。
自分だけに許された特権のような気分も手伝って、以来サツマイモのてんぷらは大好物に。
特に、台所でのつまみ食いは何十年も経った今でもやめられない。
文京区設真砂市場にあるてんぷら屋さんの前を通る時も、必ずあの時のシーンがフラッシュバックする。
ショーケースの向こうのおばあちゃんが、ほらよと言ってサツマイモを手渡してくれそうなのだ。
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