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江戸時代から水田に引く水で争いが絶えなかったという。そんな中、『二ヶ領用水久地円筒分水』は各エリアに見合った水量を分配するために作られた。
おっさん二人旅の帰り道に寄って、この仕組みに感動したのだ。
コーヒーのサイフォンの原理で、多摩川から引かれた水が地底を通って中央部分から吹き上げている。その水が直径16mの円周を、4つのエリアの耕地面積に合わせた比率で仕切ってそれぞれの方向に流れる仕組み。これなら元の水量が増減しても、常に同じ比率で分水されるというわけだ。
仕組み自体もすごいが、なんといってもこの幾何学模様のようなデザインが美しい。ぜひ真上から見てみたいものである。
そして、湧き出た水が円筒のフチから流れ出るやわらかな感じも見ていて飽きない。
これが、戦前からずっと続いているのかと思うと感動せずにはいられないのだ。
こんこんと湧き出ては一定の比率で各方向へ流れ出ていく様子はずっと変わらないのに、周りの景色はどんどん変わってしまった。たぶんそれぞれの水路をたどっていっても、もうその先に水田がないことだけは確かである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/eb/482f622e29c9a49cbc4892f1926837c6.jpg)
左の奥から2.702m、1.675m、手前が7.415m、そして見えないが右手にぐるっと38.471mに分かれている。
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