湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

千度の一滴

2011-11-15 23:13:39 | あんな物こんな物


「あ~あ~あ~、それ醤油、醤油、ソースじゃないって」
トンカツに添えられたキャベツに醤油をかけていたら、店員さんに注意されたことがある。
もちろん、僕はこう返した。
「いいんだ、醤油で」
すると、彼はいったい何いってんだこのおやじ…というような顔でため息をついて去っていったものだ。

そう、それくらい僕は醤油派だった。
だったというのは、その後だんだん卓上では醤油を使わなくなっていったから。ここでは何度も書いているが、お寿司にも、お刺身にも、豆腐にも、そして大好きだった千切りキャベツにさえ、何もかけずに食べるようになっていったのだ。

ところが、最近また醤油が大好きになった。
きっかけは『鮮度の一滴』との出会いである。

ご存じですか、この醤油。
CMで見た時、おいおいなんだよ、ビニールのパッケージからからそのまま注いじゃって、しかもキャップもしないで置きっぱかよ情けない、そう感じてバカにしていたのだ。
ところが、たまたま醤油が切れて、たまたまスーパーで安売りをしていたので、たまたま買うことになった。

そして、使ってみて驚いた。
注ぎ口から出てくる醤油の筋が、めちゃめちゃ細い! 極細!
これが実にいい感じ。そして、容器を立てるとスッと止まる。ウソのように切れがいい。見事としかいいようがないのだ。

これは毛細管現象を利用したパッケージであることは、あとから知った。この発明で素晴らしかったのは、もちろん注ぎ口だけではない。パッケージに空気が入らないことによって、鮮度が落ちないのである。つまり、劣化しない。ということは、ずっとおいしさが続く。そう、何度そそいでもいつも新鮮なのだ。
それは、パッケージの端からのぞいて見える醤油の色が、いつまで経ってもまったく変わらないことが証明している。
醤油は黒色ではなかったのだ。醤油が「むらさき」と呼ばれる所以を、この年になって初めて理解した。

さらに、その新鮮な細いスジとなって出てきた赤紫の新鮮な醤油は、かけられたものまで繊細な味に変えてしまった。醤油って、ホントはこんなにうまかったんだ!

いま僕は、醤油を挟んで食事をする相手に、このヤマサ『鮮度の一滴』の素晴らしさを説いている(笑)。
パッケージの見た目はやっぱりイケてないけど、仕組みのスゴさが完全にそれを凌駕している。

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