湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

それぞれの東京タワー物語

2009-02-10 23:41:49 | 湘南ライナーで読む


『東京タワー物語』( 日本出版社刊 1200円+税)
著者の欄には、なんと16名も名を連ねているので、省く(笑)。
実は、冒頭の町田忍氏による書き下ろし以外は、過去の出版物から集めてきたもの。作家、評論家、コラムニスト、エッセイスト、タレント、映画監督、学者などが、思い思いに東京タワーについて綴っている。
1930年生まれの開高健氏から1981年生まれの佐藤江梨子さんまで、年代も幅広い。様々な時代の、様々な立場で、様々な角度から東京タワーを見上げる、そして時には見下ろす。表現する文章もそれぞれで、とても興味深い。
圧巻は、鳶職として約1年3ヶ月の間、建設のために毎日タワーに登っていた桐生五郎氏の語り。あの『プロジェクトX』にも登場、竣工の翌日に「かあちゃんと祝言をあげ」た人物である。
「とにかく1日1日が面白くて楽しくて『ああ、もう日が暮れたのか』という感じだった」
高度成長が始まった時代のニッポンのものづくり。その最前線の息遣いが聞こえてくるようだ。
「業界にも現場にも、ムンムンとした熱気や覇気が溢れていた。あの時代の日本は、どこもそうだったように思う」と結んでいる。
懐かしかったり、スゴかったり、ロマンチックだったり、美しかったりする東京タワー。だが、実は何より元気なニッポンの象徴だったのだ。

最初で最後の東京タワー
すでに部員
僕と3時間と時々…
芝は冬色
東京タワービューたいやき

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