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前の会社に入って間もない頃、社長と同行したとき立ち食いそば屋に入ったことがある。
それまでにも何度か定食屋で一緒に食べたことがあったので、社長が早食いだということはわかっていた。しかし、普通でも客の回転が速い立ち食いそば屋というステージが、彼の早食いを一層加速させたようだった。
なにしろ、僕よりよほど後に丼を手にしたというのに、ズズズズ~、ズルズルズ~、ズズッ、ズズッと激しく音をさせていたかと思うと「ごっそーさん」と言ってさっさと外へ出ていってしまったのだ。
僕はまだ、1/3にも達していなかった。
待たせちゃマズイと僕も一生懸命ズ~ルズルやるが、なにせ熱くてなかなか進まない。それでも急いで食べ終えて汗を拭きながら外へ出る。
「社長、速いッスね」
「おぅ、営業マンは何だって速くなくちゃいけねえ」
なるほど!
でも、僕は営業マンじゃないんです(笑)。
「よく熱いの平気ですね」
「営業マンは、そんなの気にしてちゃダメだ」
いや、だから僕は営業マンじゃないって…
「しかも噛んでないでしょ、社長」
「営業マンは、そばなんて飲むもんだ」
20も前に、食べ物を飲み物だなんて言っていた人がいたのだ(笑)。
立ち食いそば屋で、僕より後に入ってきたと思っていたら先に出ていく人を見ると、あの日の社長を思い出すのだ。
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