湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

恵比寿、路地裏、焼きそば屋

2014-09-25 22:50:11 | B食の道


月イチで恵比寿に行くたびに『こづち』でもないだろうと、今日は新規開拓。
といっても、結局『こづち』同様おしゃれな街に不釣り合いな大衆食堂的なお店を探したんだけどね(笑)

ネットで見つけたその店は、実物も素晴らしい。思わずガッツポーズだ。
しかし入った途端、カウンターの中の白髪頭の店主に満面の笑顔で「ごめんなさい、休憩なんだ」と言われてしまった。
時計を見たら2時数分前。そもそも暖簾が店内にしまわれていた。

もうがっかりして、いま来た道を引き返す。
さて、どうしたものか。来る道にはおしゃれなビストロとかイタメシ屋とかが軒を連ね、店先の立て看板のランチは950円~1500円と表示されている。やっぱり、ここは恵比寿なんだ。

ところが、そんなエリアにしてはちょっと懐かしい路地を見つける。



導かれるように進むと、奥に「焼きそば」と書かれた赤提灯が見えるではないか。しかも、近づくとその路地にぴったりの枯れた佇まいである。
こりゃいいぞと、店の前に立っていた女性に「中で食べられますか?」と尋ねた。
「えぇ、たぶん」
なんだ、はっきりしねーネーチャンだなぁと思ったら、中から「お待ちどうさま」と声が。
あっ、店員さんだとばかり思っていたら、テイクアウト待ちのお客さんだった。すみませ~ん。

改めて「中で(といってもドアのないオープンスペース)食べられますか?」と聞いた。
「あっ、今日はちょっと用事があるんで2時で・・・」
大汗をかいている店主が答える。あぁ、ここもかぁ。
僕がよほど困った顔をしていたとみえて
「テイクアウトなら・・・、ん~、2時きっかりじゃなきゃだめってわけじゃないし、いいっすよ!」

いやぁ、ありがたい。
じゃあ、「焼きそば」(550円)に、「目玉焼き」(50円)と「ウインナーソーセージ焼き2本」(50円)トッピングしちゃって(笑)。



「チャチャっと食べちゃいますから」
「いいですよ、慌てないで」
つくづくいい人だなぁ。

そんな人が作ってくれた焼きそばが、まずかろうはずがない。麺の角を舌先で感じることができるっていうんですか、そんな歯ごたえが大好きなタイプ。アツアツなんだけど、夢中で食べた。
その勢いをさらに加速しなければならない理由が途中から加わる。数匹の蚊の猛攻を受けたのだ。
チャチャっとどころか、超特急で食ってしまうしかなくなった。舌も、上顎もヤケドしまくり(笑)。



「ごちそうさま、すみませんでした」
もっと伝えたいことがあったけど、早々に店を後にする。
腕だけでなんと5ヶ所も刺されてしまったよ。まぁ、おしゃれな街に不釣り合いな蚊も、この路地なら妙に納得なのだ。



食事スペースから路地側を見るとこんなかんじ。