ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

お茶どころ坪林への1day trip

2006-03-31 23:45:14 | 町を訪ねて
 台湾と言えばウーロン茶。しかし一口にウーロン茶と言ってもいろいろございまして、わが家のある新店近辺には包種茶(半発酵で清茶と言われるほどウーロン茶の中では発酵度が軽いお茶)の里があるんです。その一つ、坪林というお茶どころの里へ行ってきました、バイクで50分。

 坪林への道はくねくねの山道。ヘアピンカーブかと思われるようなコースの連続で、子連れの三人乗りツーリングにとっては緊張感満点、スリルとサスペンス満載、はらはらドキドキモード全開の道のりだーい。途中バイク事故を目撃、怪我した男の子が救急車に乗せられているのを目にして背筋がぞくり。くれぐれも安全運転でゆっくり行けと怒鳴る私、ゆっくり走ったらうまくカーブが曲がれないよと言い返す夫、びゅんびゅん走っておもしろいと叫ぶ娘、ぎゃあぎゃあわめきながらもバイクはのどかな緑の山路を進んでいき、やがて坪林に到着いたしました。あー、やれやれ。

      
          


 さすがお茶の町、ちょっと山沿いを見れば美しいお茶畑が広がっているし、町の中にはこんなおもしろい噴水(?)も発見。また、ここにはお茶の博物館があって
お茶の歴史や品種、茶藝道具の展示などが見られるのですが、展示内容よりも博物館の裏山から見える緑溢れる景色のほうがずいぶん印象に残ったのでした。

 坪林のメインストリートにはお茶葉を売るお店、茶芸館、茶葉料理のレストランが並んでいて、ついついお茶したくなるような気分に仕組んであるかのよう。夫の知り合いがこの町でお茶を売っているというので訪ねてみましたらお店はこんな感じ。(下の写真参照)やっぱりすごいな、お茶屋さんのテーブルは分厚い一枚板のしっかりしたやつ!しかもカットの具合というのかデザインというのか、とにかく形のいいテーブルざんす。うーん、お金持ちになったらこんなテーブル買って庭に置いて毎日お茶したい・・・と密かに思っているのですが、あぁきっと夢で終わるだろな。おっと独り言はこれくらいにして、写真の左二人がこのお店のご主人夫婦。老板娘(おかみさん)にお茶に関するいろいろなことを教えていただきながら包種茶をいただきました。ふつうのウーロン茶は葉が丸まっているけれど、包種茶というのは葉がのびた状態で乾燥しているのが特徴なんだとか。そばではご主人のお母さんがせっせと茶葉の選別をしていました(もう一つ下の写真参照)ので見せてもらうと、なるほど茶葉は縮れていても一本一本のびていましたぞよ。

      
      

 お茶だけでなく茶油という珍しいオイルもいただきました。そうめんにお塩と茶油を絡めて食べさせてもらったのですが、これがまたオツなお味。高級なごま油の風味とでも言いましょうか、濃縮された香ばしさが口の中に広がるようなオイル!老板娘曰く、「茶油はオリーブオイルと同じように体に良く、調味料代わりにいろいろなものにかけて食べられるのよ。」後日、白いご飯に少量の茶油としょうゆをかけて食べてみたら、あ~らほんと。好好吃!!この茶油、ピーナツなどのナッツ類と冬のお茶の実を一緒にして搾ったものだそうで大量にはできないためややお高く、1.8㍑1200元(約4000円)!少しおまけしてもらって購入しました。次に坪林名物の緑茶のお餅もゲット。老板娘お勧めの徳志茶園というお茶屋さん兼レストランの緑茶餅は特においしいということなので六個購入。お餅は濃い緑色で中には小豆あん、芋あん、切り干し大根などが入っているのですが、日本人の好みはやっぱり小豆あんかも。このお店では包種茶ゼリーもおまけにいただいちゃいました。これはうちでも作れそうだ、時間があればやってみたいな。後でわかったのですが、渡辺満里奈もこの徳志茶園が気に入っていて、台湾の旅について書いた「満里奈の旅ぶくれ」という本にも紹介されているそうです。満里奈ちゃんもここの緑茶餅が大好きだとのこと、老板娘の言う通り坪林で一押しのお土産ですね。

 お茶葉だの茶油だの一通りお茶食品を買って坪林の旅を終え、またバイク三人乗りで新店まで帰ってきましたが、また行ってみたいと思うのはこの町がのんびりしているからかもしれないなぁ。



台湾のへんてこ家電 ‘捕蚊燈’

2006-03-31 00:56:55 | 生活に関する話題
 真夏になる前の5月6月は台北で最も蚊の多い時期。で、なぜか30度を軽く超えるような7月8月は蚊の皆さんも見かけなくなります。というわけでこちらでは今が一番蚊取り線香の活躍時期なんですよ。わが家も毎日緑色の渦巻き型蚊取り線香やカートリッジ式の蚊取りマットにお世話になっていますが、それだけでは万全ではないんでこんなモノも使っています。写真を見てください。これも実は蚊取り器なんですよ。正式名称は捕蚊燈というそうです。

 この商品、蚊取り器にしては鳥かごぐらいの大きさでずいぶん大げさに見えますが、特に特別な機能がついているわけではないんです。使い方はいたってシンプル。捕蚊燈のプラグをコンセントにつないだら鳥かごの真ん中に立っている蛍光灯みたいなのが青く光り、その周りを囲っている金属の網に電気が走ります。つまり青い光で蚊を誘い集め、近寄ってきたところを網に通った電気で感電死させるという仕組み。要するに蠅取り紙の電気版ですね。従って蚊取り線香や蚊取りマットのように薬品の威力で蚊を退治するのではなく、寄ってきた蚊を始末するだけのことなので効率がいいわけではありません。また青い蛍光灯も取り替えがきかず、切れたら捕蚊燈を買い換えなければならないので優れもの家電とも言えないでしょう。

 しかしこの捕蚊燈、台湾では一家に一台必ずある家電といっていいぐらい皆さん持っているし、毎年よく売れるようです。なんでなのか。ちょっと考えてみると、思い当たることが・・・
捕蚊燈の電気の通った金属の網に蚊が触れると、パチパチッとかなり大きな音がします。まさに断末魔の音。にっくき蚊の最期がはっきりとわかるんですよね。だからパチパチッ!と音がしたら「やった、一匹ご昇天だ!」とスカッとした気分。蚊の死ぬ音が快感に思えるからみんな捕蚊燈を買うんじゃないだろうか、電気の音を聞いて「やったぜ、ざまー見ろ」気分を味わいたいからつい使っちゃうのではないか・・・・

 ちなみに説明書には“蚊以外にもいろんな虫に効果あり”とありますが、確かに小さい蛾なんかもひっかかって哀れな最期を遂げています。この代物、果たして日本にあったら売れるのでしょうか。どう思います?(写真の捕蚊燈の手前にある水色の細長いものは金網についた虫を掃除する付属のハケです)

楊桃の効能?

2006-03-27 16:45:01 | 野菜、果物
            

 さて今回は果物の話題をお一つ。台湾には日本では珍しいトロピカルフルーツがたくさんありますが、スターフルーツっていう果物聞いたことがあるでしょうか。最近では日本のスーパーでも売られているのかもしれませんが、まずは最初の写真を見てください。これがスターフルーツです。こちらでは楊桃と言われていて、果物屋さんでは三つで50元(180円くらい)ほどで売っています。

 楊桃について改めて調べてみますと正式名称はゴレイシって言うんだそうですねぇ。五菱形だから輪切りにすると星形になることからスターフルーツと呼ばれていますが、この名前のほうがとっつきやすいですね。未熟なうちは緑色ですがよく熟れるに従って写真のように黄色やオレンジに色づき、あま~くなってとっても美味!なんでもβカロチンとビタミンCが豊富に含まれていて血圧を下げる効果もあるっていうから、だんだん年を取っていく身にとってはありがたい果実と言えましょう。

 ところで台湾ではもう一つ楊桃の良さがあるのです。よく熟れた楊桃は確かに甘くておいしいのですが、その甘さの中に青臭いような渋みも感じられるのですね。それが喉に良いと言うのです。で、こちらには楊桃ジュースなるものがあり、たいていはペットボトルや紙パックに入ったものがスーパーやコンビニなどでも売っているのです。二番目の写真を見てください。

                

 これは紙パック入りのもので、パッケージだけ見るとすごくおいしそうに見える
でしょう。しかし、初めてこの楊桃ジュースを飲んだときは、ぎょえ~っ、ま、ま、まずーい!と顔をしかめたものでした。なんでこんなにまずいのか。パックに印刷されてある原料を見てびっくり!!なんとジュースの中には塩が入っていたのです。味からすると結構塩が入っているのではないかしら。よく栗きんとんなどの甘みを引き立てるため少量の塩を入れたりしますが、そんなかわいげのある塩の量じゃないでしょうね。なんで塩なんか入れてまずいジュースにするのか最初は本当に謎でした。が、後に楊桃には喉のトラブルに効き目があると聞き、なるほどそうかと思いました。塩には殺菌作用があるって言いますよね。風邪をひいたときなど塩水でうがいをしましょうなんてお医者さんから言われたことがあったっけ。それで喉をいたわる楊桃に殺菌効果のある塩をミックスさせれば喉に良いこと間違いなしというわけなんですね。

 スーパー、コンビニ以外でも塩入楊桃ジュースを売る屋台もあり、そういう光景も見慣れてきたのか最近ではまずさも感じなくなってきました。むしろ職業柄喉がイガイガしてきたときには楊桃ジュースにお世話になっちゃってる今日この頃です。

 楊桃ジュースはお世辞にもおいしいとは言えないのでお勧めはできませんが、喉がトラブったときの強い味方には違いありません。ゴホンといえば龍角散と楊桃ジュース、エヘン虫にはヴィックスドロップと楊桃ジュース、なんちゃって・・・


牛肉麺

2006-03-27 00:35:08 | 台湾B級グルメ
 台湾と言えばやっぱりどうしても牛肉麺で決まり!というぐらいすっかり定着しているB級グルメ。初めて食べたときからすっかりトリコになっちゃったんですっ!

 まずは何はともあれ写真を見て見て見て!これが牛肉麺の姿なり。写真のは台北でも一番人気と言っても過言ではない永康牛肉麺というお店の牛肉麺なのだ!お椀の中にゴロゴロと牛肉、白い麺、ネギ、そしてじっくり煮込んだ紅焼(ホンシャオ)スープ。一見、野蛮な取っつきにくい食べ物ですが、お肉は見かけに反して柔らか~で噛み切りやすいのです。それもそのはず、牛もも肉は赤砂糖・生姜・油で揚げ、ネギ・塩・辛い豆板醤、牛骨スープで24時間煮込み続けているのだとか。食べて納得!お肉は筋のある部分なのに、口に入れたとたんにとろける様な食感なのだ!
「紅焼」スープもコクのあるいいお味。牛骨スープ・醤油・砂糖・酒・生姜・ニンニクネギなどを長時間コトコト煮込んでいるというからおいしいのもうなずけます。麺との絡み具合もよく、トッピングの酸菜(高菜漬けみたいな漬け物。)をたっぷりのっけて食べると野菜も摂れてバランス的にもいいでしょう。酸菜は各テーブルに設置してありまーす。

 ここのお店では牛肉麺一杯150元なり。お店によって値段は違いますがだいたい100元前後で食べられます。また、牛肉麺のお店は台湾、いえ台北中にいーっぱいいーっぱいあって味の濃さ、麺の太さ、肉の量などまちまちですので、自分の好みに合うお店を見つけるのもまた‘をかし’かな。
 とにかく台湾に来たら食べていただきたい一品です。

台湾の便利な道具?

2006-03-27 00:21:28 | 生活に関する話題
 今使っている日本語教材の中に「便利な道具」という単元があり、その中の設問に“今持っている道具の中で、これは本当に便利だと思うものはありますか”というのがあります。学生に聞いてみると携帯電話だとかパソコンだとかいう答えが返ってきましたが、逆に先生は何かあるかと聞かれてちょっと考え、それは“開飲機”だと言うと学生さんに変な顔をされてしまいました。まるで「えっ、そうかなぁ、開飲機ってそんなに便利か?」というふうに。そうなんです。便利なんです。私にとって開飲機は。

 日本人にはなじみがないでしょうが、開飲機とは浄水器兼電気湯沸かし器とでも申しましょうか、とにかく写真を見てください。これはわが家にある開飲機でございますのよん。上部は水を入れておくタンクになっていて、下の部分が湯沸かし器になっておりまして、左のレバーを押すとお湯が出て、右のレバーを押すとぬるいお湯というか生ぬるい水が出てくる仕組みになっているんですね。何が便利かというと熱いお茶が飲みたくないときには適当にぬるくするというのが手軽にできるのですよ。ほんに猫舌の私には誠にありがたいのでした。これが日本なら魔法瓶でお茶を入れてからぬるくするため水道の所まで行って水を足すという手間がかかります。しょうもないかもしれないが、この手間が省けるというのが嬉しいじゃあーりませんか。この利点は娘が赤ん坊の頃粉ミルクをといてやったときに威力を発揮。右のレバーと左のレバーを交互に押してうまく調節し、ちょうど温かく飲みやすい熱さにできて、ミルク瓶を後で冷やさなくてもいいんですよ。

 もう一度写真を見てください。機械の右側にある丸くて黒いつまみは内部の電気ポットにお湯とぬるま湯がなくなってきたら上部のタンクから水を足すためのものです。つまみを右に回すとタンクに入っている水が少しずつ下部のポットへと流れていくようになっています。つまみの上にあるのは手動で加熱するスイッチ。うちの開飲機はちょっとレトロなのですが、今のは冷水が出るようになっていたりビジュアル的にもモダンになっていたりなんですが、とにかく日常お茶をよく飲む台湾の家庭では一家に一台必ずある電気製品なのです。実家では弟から茶飲みばばあとあだ名されるほど頻繁にお茶をいただく私。開飲機は台湾のへんてこ家電、おもしろ家電というよりもむしろ便利な代物だと思っているんです。

 ちなみにお値段はと言いますと、安いものでは1000元(日本円で約3500円)以下から高いものでは2000元ちょいぐらいではないでしょうか。

 そうそうぬるい水と言えば・・・・台湾の人はぬるい水を好むのですよー。台北市内で喫茶店を営むマスター陳さんから聞いた話。陳さんは日本が好きで、よく日本へ遊びに行くそうです。で、日本の喫茶店のまねをして自分の店でもお客さんに氷の入ったお水をサービスしたところ、ぬるい水と取り替えてほしいと言われることが多く、その後氷入りの水はやめにしたんだそうです。日本人の感覚では水は冷たい方がおいしいと思うのだけど。
 
 開飲機は日本でもし仮に売り出されても売れないでしょうが、ぬるい水が好きな
民族が多い国では売れるかもね。

台湾の幼稚園 その2

2006-03-27 00:13:22 | 生活に関する話題
 台湾の幼稚園では朝、昼、午後と給食があると言いましたよね。ミルクやパン、チャーハンなど日本でもおなじみの献立もあるのですが、娘の通う保育所の献立表を見てみるといかにも台湾らしいメニューがあります。
 例えば朝ごはんでは蘿蔔ガオ(大根もち)、冬粉湯(春雨入りスープ)、ワンタンなど。昼ご飯では水餃子、金針排骨湯(百合のつぼみと骨付き豚肉のスープ)、魚丸湯(ツミレ入りスープ)、肉羹ホイファン(肉と野菜炒めのとろみがけご飯)、葱油餅(葱の入ったクレープみたいなの)、板條(広東では河粉といいますね。ベトナムのフォーのようなもの。台湾では米の粉で作ったきしめんみたいなのを板條と言うのです)など。午後のおやつには愛玉涼圓(台湾の屋台などでお馴染みの透明ゼリー。蜂蜜とレモンをかけて食べる)、珍珠ミルクティー、五香茶葉蛋、関東煮(台湾の人もおでんが大好き)など。日本人から見ると実に珍しい献立ですが、どれも台湾の人が日常口にしている食べ物です。

 幼稚園での活動内容で注目すべきなのは英語教育にとても熱心だということ。娘の保育園でも年少組から英語のレッスンがあります。と言っても年少さんですから一日30分程度、“eyes”とか“blue”などの簡単な単語を習うだけなのですが。これが年中組や年長組になると英語の時間もちょっと増えて、簡単なセンテンスを習い、ちょっとした会話ができるようになるのを目標としているようです。また、月に一度、英語のスピーチコンテストのようなものがあって、みんなの前で園児がそれぞれ習った英単語やセンテンスを発表しています。
 英語に関しては台湾は特に重点を置いているのか、アメリカ人など外国の先生を雇う幼稚園も多く、こういったところは幼稚園にいる間中英語で会話する美語幼稚園として人気があります。ただこういう幼稚園は美語老師を雇っている分学費が割高になっています。英語の時間は園児達もイングリッシュネームで呼ばれるようです。ハンスやローラ、ピーター・・・と自分の好きな名前をつけたり、先生につけてもらったり。うちの子の場合どうなるのかと心配しましたが、そのまま日本名で呼ばれているようなのでちょっと安心しました。

 また娘の保育園では年中組から“注音”を習います。実はこれは私が最も心配し、恐れているレッスンです。注音というのは漢字の発音を表記する記号のことで、言ってみれば日本語のひらがなやカタカナのようなもの。大陸中国では漢字の発音をローマ字で表記するピンインが用いられていますが、台湾では注音を使っているため、子供達は小学校で漢字を覚える前にこの注音を習います。しかし、これがへんてこな記号なもんだからわたしゃなかなか覚えられない~。子供の宿題をチェックするにはまず親が覚えにゃならんのですよ。あぁ困った。いずれにしろどこの幼稚園へ行こうと注音のレッスンは必ずあるので逃げられないなぁ。

 文字の話題のついでに・・・・台湾では香港と同じように漢字は繁体字を使っているので画数が多くて大変!「芸」は「藝」、「医」は「醫」というふうにお堅いのですねぇ。そんなわけで娘の連絡帳の保護者通信欄に書くときも「あー、どんな字だったっけー」と辞書を引き引きしっくはっくしながら毎日書いております。

 その他の活動内容は日本とそんなに変わらないと思います。お歌を歌ったり粘土細工したりお絵かきしたり。ただ、百香の保育所では音楽の時間に国語(北京語)以外に台湾語(閔南語)の歌も習います。一昔前では考えられなかったことですが、自分たちの言葉を大切にし、伝えていこうという運動がここ最近よく見られることから、幼稚園でもそういった動きがあるのでしょう。

 娘の保育園ではレクリエーションも結構あるみたいです。月に一度は遠足があり、動物園や植物園、大きな公園へ行っています。これはやはり運動場がないせいなのかもしれません。また、月に一度調理実習(?)もあり、先生と園児みんなで作って食べるプログラムが組まれています。台湾だなーと思うのはワンタン作りや炸湯圓(白玉団子を揚げたお菓子。台湾の人はこれが好き。)作り。冬には鍋もやるそうです。台湾の人は日本人以上に鍋好きなんですよ。

 そうそう、台湾らしいと言えば共働きが多いということもあって、幼稚園の保護者懇談会や座談会は退勤時間後の夜に行われます。台湾の両親は教育熱心、特にお父さんが子供の教育に力を入れている家庭が日本より多いようで、こういった懇談会には父親が来るケースが多いのです。


台湾の幼稚園 その1

2006-03-27 00:03:50 | 生活に関する話題
 娘が三歳になってすぐ育園に通わせていますが、その分育児がずいぶん楽になりるんるんらんらん嬉しいなー♪と、少々お気楽主婦気分。というわけで今回は幼稚園の話題です。“所変われば幼稚園も変わる”ってんで日本と台湾では幼稚園、保育園は異なる点が多々あります。

 まず最も違うのはその数です。都会では共働きが原則なので台湾では幼稚園、保育所、託児所の類がたーーーくさんあり、待機児童なんてのはいません。ほんとうに“犬も歩けば幼稚園に当たる”という具合にあっちこっちにあるのです。保育園不足の日本では信じられないようなことですが、一つの通りが全部保育園という所も少なくありません。これ、ホントの話。母親が働いている分当然保育時間も長く、娘が通う保育園も9:00~16:30なのですが、朝は7:00から連れてきてもよくて、夕方は18:30まで預けられ、それ以降は要相談で預け可能なのですから台湾の保育園は働く母の強い味方だと言えるでしょう。

 どこも保育時間が長いため、幼稚園と保育所の違いというのが台湾でははっきりしません。日本だったら幼稚園というのは小学校に上がる予行演習的要素があって、たいていお昼ぐらいで保育終了という感じかな。で、保育園というのは働く母が子供を預ける場という気がしますが、台湾の場合はそれぞれをミックスさせたような所だと思います。

 朝早くから預けられるということで台湾の幼稚園ではみんな朝ごはん付きなのですよ!これも日本と違うんじゃない?娘の保育所でも朝、昼、お昼寝のあとにそれぞれ食事タイムがあります。

 ところで気になる学費ですが、一般的に高いです。台湾の場合公立の幼稚園が少ないため、たいていの人は私立に通わせていますが、娘が通っている所(私立)を例にとると、半年分の設備費、活動費、教材費が15000元(日本円で約55000円)で、月々の学費が6500元(日本円で約25000円)ということなので、1クール(半年間)通わせると54000元(日本円で約205000円)かかることになります。一ヶ月平均9000元(日本円で約34000円強)一人の子供にかかるわけです。
 ひぇー、金かかるなーと思いますか。確かに日本の幼稚園より高いかもしれませんね。ただ保育時間を考えると高くてもしょうがない気もします。うちは台北縣なのでこんなもんですが、台北市内の幼稚園はもっと高く、娘の幼稚園の1.5倍ぐらい割高だということです。

 それともうひとつ、日本の幼稚園と大きく違う点があります。それは運動場がないということです。日本の幼稚園や保育園では運動会ができるくらいの広さがある運動場があって当然なのですが、狭い台北にたくさんの幼稚園、保育園がひしめく状況では運動場を持つ敷地など期待できないのでしょう。運動場がある所など本当にごく少数の幼稚園だけです。たいていの幼稚園では滑り台やブランコがやっと置ける程度の広さしか運動場(というかたんなる空間)がありません。百香の所も屋外には遊び場がなく、屋内に滑り台、ジャングルジムなどで遊ぶ空間が確保されてはいますが、あまり広いとは言えない面積です。こういうのはまだいい方で、全く遊び場のない幼稚園もあるようで、そういう所はどうするのかというと一般の公園へ園児を連れて行って一定時間遊ばせているのです。一般の公園を使うなんてなんか変な感じ
でしょ。

 幼稚園に運動場がないなんて子供がかわいそう・・・と思いますか。私も最初ずいぶん抵抗がありました。が、しかし、暑い日が多い台湾では昼間お外で遊べないから運動場がなくてもいいのかも・・・と最近では考えます。夏の気温が一年の半分近く続くから、この間は夕方しか(または早朝)お外に出られないのです。また、こんな話もあります。台北市南部に広い敷地を持つ幼稚園があって、そこに台湾の友達が子供を通わせていました。運動場の広さも申し分なく、敷地内には大きな庭や池、小川まであるとのこと、自然が多くて子供にはいい環境だー、近ければ百香を通わせたいものだと思いましたが、友達の子は1年でこの幼稚園をやめました。他にも退園した児童が結構いたとのこと。なぜ?理想の環境のように思うのだけど・・・・・。やめさせた理由というのはなんと“蚊”だったのです。庭、池、小川があるところにはボウフラも湧くのでしょう。友達の子は幼稚園でしょっちゅう蚊に刺されてなかなかその跡が消えないほどだったようです。なーんだ、蚊ぐらいどうってことないでしょーと思うのは日本人の発想です。台湾にはデング熱という怖い病気があるので親は敏感になるのでしょうね。

 所変われば幼稚園、保育所も違うなぁとしみじみ感たんで今回はレポートしてみました。次回はその続編です。


九分 その1

2006-03-24 16:00:06 | 町を訪ねて
 九分(「ふん」は本当はにんべんに分)へは「台北から列車に乗り、瑞芳駅で下車、そこからバスに乗って目指せ九分」とどのガイドブックを見ても書いてありますが、これはあまりお勧めできません。瑞芳駅からバスに乗る人が多いためバスは満員、たとえ九分まで15分ぐらいの道のりであっても、くねくねの急カーブが続く山道を立ちっぱなしというのはつらいものがあります。そこでお勧めなのは台北市内から中距離バスに乗って九分へ行くというものです。八徳路あたりからバスは出ておりますのでこれに乗ると最初から座れます。所要時間は約1時間。

 観光客はたいてい九分の「旧道」というバス停で下ります。着いたら運転手がここで下りろと言う合図をするのでわかります。「旧道」のすぐ側には展望台があり、ここからは基隆の海が見えて眺めがよく、絶好の撮影ポイントにもなっています。
 バス道から基山路に入るとそこはもうおみやげ物街。右も左もいろんな土産物、小吃店がひしめき、目を楽しませてくれます。九分名物のサメのすり身が入った
「魚丸湯」や芋圓(台湾語で『オイン』という)を食べさせる店もたーくさん。オインはタロイモと小麦粉を練って一口大に切ったもので、日本の白玉団子といった感じ。もちもちしていて台湾人はとっても大好き。

 お土産街を道なりに歩いていくと右手にふと急な下り階段が現れます。これぞ九分の目玉、石段の道。急斜面の狭い階段を下りていくと九分がこの斜面に張り付くようにできた街だということがわかるでしょう。
 石段に一歩足を踏み入れればそこはレトロな世界。ノスタルジックなカフェや、茶芸館、クラシックを強調したようなレストランなどが建ち並び、赤い提灯が軒下に吊されていたりなんかするから台湾チック。この風景どっかで見たような・・・・。「千と千尋の神隠し」で千尋のお父さんとお母さんが豚になっちゃった街の雰囲気にそっくり。もしかしたら宮崎駿夫さんは九分をヒントに「千と千尋の神隠し」を作ったのかも・・・なーんて思いました。

 写真は魚丸湯のお店です。


九分 その2

2006-03-24 15:49:18 | 町を訪ねて
 九分(「ふん」は本当はにんべんに分)と言えば侯孝賢監督の映画「悲情城市」の舞台となったところ。基山路から石段へ折れ、そのまま階段を下っていくと見えてきました、阿妹茶酒館。(写真参照)このお店は「悲情城市」に登場したという
こともあって、今観光客に大人気の茶芸館なのです。それで私たちも阿妹茶酒館に行ってみました。

 門をくぐるとまず最初に飛び込んでくるのは「悲情城市」という文字。それにレトロな造りになっている壁の装飾。足下には小さな池があり、鯉が泳いでいて小さい水車が備え付けてありました。なかなか手入れも行き届いているようです。階段を上っていくとそこは店の入り口。部屋は二手に分かれており、右の茶室へ行ってもいいし、左の茶室に入ってもいいのですが、この日は暑かったのでクーラーのある右手の部屋に入りました。テーブルは窓辺に寄せられていて、町並みと基隆湾の海が一望できるようになっています。3階にも茶室があってここからのほうがもっと眺めがいいかもしれません。

 さてここのメニューはソフトドリンクやアルコール系の飲み物が充実していますが、もちろん台湾茶をいただくこともでき、これはかなりお勧め。が、冷たいものを欲していた我々はアイスフルーツティー&ジャスミン茶ゼリーとキンモクセイのアイスミルクティー&チーズケーキを注文。お値段は観光地料金ということなのでしょうか、やや高めだと思います。でもキンモクセイのアイスミルクティーはとってもおいしかったー。

 このお店目当てに訪れる観光客は台湾の人だけではありません。日本人にも人気が高く、この日もお客さんの半分近くは日本人でした。まぁ我々もそうなんですが・・。それでなのでしょう、老板も日本語ぺらぺら、店員さんも日本語が話せる人がいました。メニューも日本語で書かれているものもあり、日本人観光客にとっては便利なお店です。

 他にも九分には魅力的なところがたくさんあるのですが、子連れの私たちはお茶を飲んだら1day trip を終了させ、またバスに乗って帰りました。本当はもっとゆっくり見たかったのですが、また次回にということに。

 九分には茶芸館やレストランを兼ねて民宿を経営している所があるので、
ゆっくり訪ねたい人は民宿を利用するのもいいでしょう。



美人の湯、関子嶺温泉

2006-03-22 23:54:59 | 温泉
 台湾南部の都市嘉義から南へ約28㎞、枕頭山の高嶺に美人の郷がありましたとさ。それなら行くっきゃないでしょうと家族を従え、先日彼の地を訪れてきた私でありました。その名も「黒色温泉」「泥温泉」とあだ名される関子嶺温泉!美容効果ばっちりの美人の湯よ。行きたくなるのも無理はな~い。

 比較的新しいホテルに泊まったためか入浴施設もなかなかよろしく、台湾の温泉どころにしては星三つをあげてもいいぞと思うほど。大衆浴場が室外露天と室内にありましたが、露天は水着着用の男女混浴。いざ入ってみると、いやーん、ほんとだー、泥を含んだ黒濁のお湯。しかもホテルのサービスで浴槽の側に顔や体に塗るパック用の泥も桶にたっぷり用意してあるではありませんか。では思う存分使ってみようってんで顔や首筋、肩、腕にぺたぺた泥を塗ってはきゃあきゃあ騒ぎ、すっかり童心に返ってしまったのでした。ほ~ら、写真を見てください。見事な泥パックでしょう。

 関子嶺温泉は世界に三つしかない天然ラジウム泉で、美容効果の他胃腸病、慢性皮膚炎、神経痛にも効能があるとか。

 泥温泉以外にも関子嶺には魅力がありまして、龍鬚や過猫という名の山菜や、蓮の実、蓮茶、レンコンの粉など体に優しい食品が多いのですね。
 また、地鶏を壺焼きにして食べさせてくれるレストランがどどどーっと並ぶのも特徴。コラーゲンたっぷりの鶏の皮ごと食べられてとってもヘルシー。何をとっても美容効果がある関子嶺温泉、絶対にお勧めです。

 三日間関子嶺温泉の泥湯に浸かったせいでしょうか、お肌が以前よりつるつるすべすべしているような感じ。ちょっとは若返ったかなあ?