ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

ぶあ~

2006-08-31 00:42:50 | 野菜、果物
        

 さて、いきなりですが、問題です。これは果物でしょうか、野菜でしょうか。なんだか形が憎めないでしょう?

 これは「扁蒲」というヒョウタンみたいなお野菜です。黄緑の皮を剥くと、中身は白く、煮ると食感が大根みたいですが、大根よりは柔らかく、冬瓜みたいですが、冬瓜よりは硬さがあります。

        

 我が家では煮物とスープが好評ですが、台湾では、やや薄めに切って、肉や小エビとともに炒めたり、スープの具にしたりするようです。

 昔の人は、扁蒲を縦半分に切って白い部分をくりぬき、皮だけにして乾燥させたものをヒシャク代わりに使っていたそうです。それで「瓢瓜」とも言われるそうですが、一般的にはみなさん台湾語で「ぶあ~」と呼びます。この呼び名、のんびりした感じがして、個人的にはすごく好きなんですが、お味のほうもなかなかいいですよ!

中元の拝拝

2006-08-10 00:29:41 | 台湾の風習
        
        

 台湾人の生活の中には「拝拝(お参り)」が欠かせず、月に2回の満月の日に、たいていの人は祖先の霊や土地の神様にお参りをします。が、旧暦の7月15日の中元の日には、その「拝拝」が一回りほどグレードアップします。というのも、台湾では旧暦の7月を「鬼月」といって、おばけが1ヶ月間この世に降りてきて悪さをすると信じられており、満月の中元にはこの「好兄弟(おばけの魂)」にも「拝拝」するため、普段より規模の大きな「拝拝」が行われるのです。

        
        
        

 台湾の「拝拝」は家庭でもしますが、特徴的なのは会社や商店でも行われることです。会社やお店の前の道では、写真のように大きなテーブルを出し、その上にいろいろな食べ物をお供えし、線香を立てて紙銭を燃やします。が、中元ではお供え物が一段と豪華になり、果物、お菓子の他に肉や魚、お酒などをお供えしているところもあります。また、おもしろいのは、水の入った洗面器や歯ブラシ、櫛と鏡なども置いてあることです。(上の写真参照)これは「好兄弟(おばけの魂)」をおもてなしするためなんですね。『どうぞ、顔を洗って歯を磨き、櫛で頭髪を整えて、ご馳走を召し上がってください』という意味なんだそうです。
 洗面器を一緒にお供えのテーブルのそばに置いておくなんていうのは、中元の「拝拝」ならではの光景です。

        

 また、紙銭も普段の「拝拝」よりもたくさん燃やします。それで、上の写真のように大きな金網を筒状に巻いて、その中で紙銭を燃やす場合もあるんです。この金網は「拝拝」用にちゃんと金物屋さんで売っているんですよ。

        

 台北市の目抜き通り忠孝東路には会社のオフィスお店の並ぶ賑やかな通りなのですが、その一角でもほら、やってる、やってる、皆さん「拝拝」の真っ最中でした。